10月例会テーマから一言
テーマ: 『心をひとつに患者様の幸せと働く喜びを創造する病院づくり ~外科医と経営~』
講 師: 望月 智行 氏 (医療法人財団献心会 川越胃腸病院 院長)
10月例会は10月16日(火)、川越胃腸病院・院長の望月智行様をお招きして、フェリベールサンシャインにて『心をひとつに患者様の幸せと働く喜びを創造する病院づくり』と題し、多くの参加者のもとに盛大に開催されました。特に今回は非会員の方の出席が多く、遠方から来られた方も沢山おりました。限られた時間のなかで、望月先生には2時間を超えるご講演をいただき、また、沢山の質問が寄せられるなど、あっという間の3時間でした。
厳しい医療界のなかで『医療は究極のサービス業』という理念のもと、患者満足の追求、職員満足の追及、地域貢献で社会満足も追求されています。また「病院づくりは人づくり」との考えから、経営戦略「4つの方針」では第1番目に「良い人をつくる」ことを掲げています。病院の経営理念を規範として「人が育ち、人が生きづく組織」を目指し、人が満足し、誰もが幸せになる好循環スパイラルを目指されてるわけです。
望月先生は、就任後に「大病院になるサクセスストーリー」でなく「小さくてもいい病院、成熟度の高い病院を作ってやろう!」と思ったそうです。そして、当病院の人事管理方針としては、1.選ぶ(人材の採用)2.育てる(職員満足の追求)3.活かす(ひと満足の好循環のスパイラル)の三つがありますが、個人が成長することによって、病院も成長でき、誰もがいい人生が送れるということを大切な価値感として貫いてきました。
ずべての職員の採用面接は、先生が直接面接に立会い「この病院で働きたいか」ということをポイントに、さらに「あなたが人生を託す病院は本当にうちの病院でいいんですか?」という視点で行っているそうです。病院の目指す姿への共感性から一緒にやれる人かどうかを見極める努力をされております。
したがって、「変な人、組織を撹乱する人」は入れない。だから、賃金とかの労働条件でこの病院を選んで来る人はいない。そのためにも、病院側としては前職よりも少しでも多くの賃金を払ってあげたいと思われているそうです。
人事管理方針の二つ目である「育てる」のお話から特に印象に残ったのは、「当病院を応募してくれる人のなかには、前職で弾き出された人もいるが、前職で弾き出されたのはその病院が育てなかったからであり、『愛情持って育てれば人はちゃんと育つ!』」と名言されたことです。
川越胃腸病院では「当院が目指しているサービス」の中で『笑顔と心をこめて』ということがありますが、スライドで見せてくれた職員の笑顔は、つくり笑顔ではなく正に素直な素晴らしい笑顔でした。望月先生は「こんな職員は病院の宝」だともおっしゃっておりました。
そして、「組織とは人の心の仕組みであり、人と人との結合度が強いほど良い組織、強い組織ができる」と、「我が病院は、100人ほどなので、皆が心と心を一つにすれば強い組織になる!」とおっしゃっておりました。
今回の講演では「病院の経営」ということだけでなく、このことはそのままサービス業としての経営にも活かされる内容でした。受講された誰もが「この病院でぜひ診てもらいたい」と思われたのではないでしょうか。最後に望月先生がお話くださった印象的だった言葉をご紹介します。“人はつらくても頑張り続けていれば、いつかはいい人に出会える』ということでした。
経営哲学・人間力に富んだ望月先生に心から感謝を申し上げます。本当に“ありがとうございました”
(運営委員 萩谷 暁夫)