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2008年新春月例会の様子

新春月例会テーマから一言
テーマ: 2008年経済展望と個の花を咲かせるリーダーシップ

講 師: 藤原 直哉 氏 (シンクタンク藤原事務所 所長)

 平成20年1月30日14:00より、職業人材育成センター(水戸市水府町)において、新春月例会が開催されました。講師は毎年恒例の藤原直哉氏(シンクタンク藤原事務所 所長)です。藤原氏は持ち前の歯切れの良い語り口で、「世の中の変化それ自体は良くもなく悪くもない。問題はそれにどう対処するかだ。」と切り出され、今年の日本経済の見通しや企業経営の方向性をお話しされました。会場にお集まりの皆さんは熱心に興味深く藤原氏のお話に耳を傾けられ、参加者の満足度の高い月例会となりました。以下は藤原氏のお話の概要です。
 
1.サブプライムローン問題の影響とその他の異常な現象
(ア)企業の危機管理とは最悪の事態を想定すること。サブプライムローン問題でも、最悪の状態を想定して、それへの対処方法を考えておく必要がある。
(イ)現在、サブプライムローン問題は一桁しか表面化していない。しかし、証券に対する漠然とした不安からリスクの低い証券まで売れなくなってきた。最近は証券発行高が減って、証券化が難しい状態である。市場の壊死の状態が広がっている。
(ウ)サブプライム問題の悪化により、それぞれの国の一番大きな金融機関が資金繰りにつまり始めた。ドイツのコメルツ銀行やUBS、アメリカ大手の全ての銀行まで、影響は広がっている。自己資本比率の低い保証会社の経営破たんが始まっている。
(エ)サブプライムローンの被害が大きかったイギリスの中堅銀行ノーザン・ロックで取り付け騒ぎが起きた。政府が預金を保護し、ビッグバン体制は終焉した。
(オ)日本の銀行、特に都市銀行は不良債権が増加している。貸し渋り等が始まる可能性もあり、これからは都銀より地銀との取引を大事にしておく必要がある。
(カ)サブプライムローン以外にも、為替市場、造船ブーム、中国の完全雇用状態など異常な経済現象は見られ、企業経営に大きな影響を与える可能性がある。

2.今年は企業経営を変える年
(ア)今年は経営の質が問われる。長年、低成長が続き企業は何もしてこなかった。今年は攻めていく年である。お客さんのニーズにこたえることを常に考えることが重要で、絶えず新商品を出し続けることが大事である。
(イ)不況の時は、企業は好況のときに備えて何かをこつこつやるべき時である。そのビジネスが波に乗ってきたらその分野に資源をつぎ込み、景気が戻ってきた時に花を咲かせることができる。

3.経営品質の必要性
(ア)投資と日々の活動の間に改善活動が必要である。これでビジネスは拡大していくことができる。
(イ)80年代にアメリカが日本に負けた時、アメリカの金融機関は改善活動に手を貸さなかった。アメリカの企業の建て直しより、中国への投資が大事と判断したからである。現在の日本も同じである。今の日本も改善がなくなってきた。
(ウ)品質が高いということは、相手(顧客)が求めていることにぴったり合うことである。日本はまだ品質大国である。改善を続け日本人は機械で作れないものをつくるべきである。偽者を大量ではなく、良いものを少量生産する時代である。
(エ)21世紀はますます経営品質が必要である。    

(運営委員 宮田貞夫)