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2008年10月例会の様子

10月例会テーマから一言

テーマ: 『社員の幸福を追求し続ける企業づくり』
      ~環境と人との調和をはかりながら堅実な成長を目指す年輪経営~

     
講師: 塚越 英弘 氏 (伊那食品工業株式会社 専務取締役)

「社員の幸福を追求し続ける企業づくり」
 ~環境と人との調和をはかりながら堅実な成長を目指す年輪経営~

 10月例会に参加して自社と伊那食品工業株式会社(敬称省略)の経営を対比確認できましたか? 同社の「営業目標数値のない営業会議」を想像できましたか?
こんな問い掛けから本レポートを書き始めます。
本講演を聞いて、受動的な「目から鱗が落ちた」「感激や感動した」のではなく、能動的な「覚悟(小さくても)」を決めて「何かを実行する」ことが大切であると私は提唱します。

 今まさに金融危機や経済危機と言いますが、長期視点の大切さを確認できたと考えます。
 10月例会では、「いい会社をつくりましょう」が社是の同社 専務取締役 塚越英弘様をお招きして「社員の幸福を追求し続ける企業づくり ~環境と人との調和をはかりながら堅実な成長を目指す年輪経営~」について、「いい会社とは」「企業目的」「社是を実現するための会社としての心掛け」「社是を実現するための社員としての心掛け」を詳しく、かつ熱く語っていただきました。塚越様ありがとうございました。
 
 同社の経営は「性善説経営」や「対話型経営」と表現できるもので、講演内容の要点をまとめると以下のようになります。
 
 1.「いい会社」とは、世間一般の日常会話の中で「いい会社だね」と評判になるような会社である。いい会社を作るには、たくましさとその逆のやさしさが必要である。
 2.「企業目的」は、会社を構成する人々の幸せの増大のためにあるべきで、売り上げや利益の大きさよりも、会社が常に輝きながら永続することである。
 3.「社是を実現するための会社としての心掛け」は、急成長を戒め、環境と人との調和をはかりながら末広がりの堅実な成長を目指すことである。
 4.「社是を実現するための社員としての心掛け」は、創意、熱意、誠意の3意をもって、いい製品といいサービスを提供することである。具体的には他人に迷惑を掛けないこと、人間性に富んだ気配りをすることである。
 5.会社の価値は、社員をどれだけ幸福にしたかで決まる。
 6.二宮尊徳の言葉「道徳のない経済は犯罪である」「経済のない道徳は寝言である」を信奉している。(余談:私は学生に二宮実学の必要性と重要性を説いている)
 7.人の採用にあたっては、人と職業との出会いはほとんど運命的なもの、今の時代は自分がやりたい仕事をすることが一番いいことだと若い人は言うが、何が自分に一番向いているかは案外分からないもので、その仕事に精通し、その仕事が人一倍できるようになったときに仕事は楽しくなるのではないかと主張している。
 
 同社 塚越会長は経営の原点を二宮尊徳(金次郎)に求めておられ、その言葉を以下に示し筆を置きます。
 
 遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す。
 それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。
 まして春まいて秋実る物においておや。故に富あり。
 近くをはかる者は、春植えて秋実る物をも、なお遠しとして植えず。
 ただ眼前の利に迷うて、まかずして取り、植えずして刈り取ることのみ眼につく、故に貧窮す。
 
参考文献を以下に示します。精読いただければ幸いです。
  1.「いい会社を作りましょう」 塚越寛著 発行文屋
  2.「すべての日本人に 二宮金次郎71の提言」 三戸岡道夫著 栄光出版社

 (監事 塚本裕宥)