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2012年4月例会の様子

テーマ:人が輝く人間尊重の組織づくり
講 師:西 泰宏氏(西精工? 代表取締役社長)

 西精工株式会社は、2010年度「徳島県経営品質賞」を受賞、2012年には「四国でいちばん大切にしたい会社大賞」に選ばれました。
同社のホームページをご覧いただけると、社員ブログが掲載されていて、毎日のように社内の仕事やイベントの様子が更新されています。毎日の緊張感の中で生まれる達成感や喜びを共有している社員の姿が印象的です。
自動車関連の部品であるボルトやナットの製造を中心に近年では微細なファインパーツ製品までチャレンジしている同社は、「ものづくりは人づくり」と人間尊重を掲げ、人間教育を軸に組織風土の向上に取り組んでいます。
平成18年に「経営理念」を制定し、その4年後これまでの「社是」を西泰宏社長は捨てて、父親である前社長と合宿しながら平成22年「創業の精神」をつくりました。理由は、それまでのものが現状に合わず少しずつ違和感を覚えてきたからだということでした。その創業の精神に「社員は一番大事な家族と一緒、大家族主義で社員の幸せを追求したい」とあります。その「大家族主義」というものを、どのように実践されているのでしょうか。
西社長は、社員の顔と名前が一致したら必ず一言声をかけると言います。マザー・テレサが「愛の反対は憎しみではなく無関心です」といったように、ちょっとしたことでも社員といっしょに子供ように喜び合う、まず人に関心を持つことが大家族主義の原点なのです。
まず大切しているのは「対話」です。朝礼では、2?3人がグループになって話し合います。テーマは哲学や経営理念のこと。みんな笑顔です。西社長は自分宛のメッセージには、返毎日3時間をかけて返事を書きます。大変なことを続けていると、そのうち社員の中からよいメッセージが出てくると西社長。勉強会も盛んでまた毎週1回作文の提出があり、「私の1週間」というテーマで全員が書きます。まさしく「企業内大学」というのにふさわしいのかもしれません。
会社のイベントは、100%の参加率です。地元で開催された徳島マラソンでは33名が出走し、他の人は全員がボランティアで参加しています。お酒の席では、みなさん仕事のことの話をします。人の「良いもの」をどんどん引き出しているからこそ、社員のモチベーションがあがっているのです。
経営理念を浸透させ、組織風土をつくるのに時間はかかりますが、ドラマをつくって、一生懸命実行するとよいものが出てくる様子が、同社から浮かびあがってきます。外部委託で実施している社員の満足度調査では、61%の社員が月曜日に会社に来るのが楽しいとの回答があがってきます。それは大家族主義の浸透の証なのだと思います。「良い会社は、明るく、きれい、温かい雰囲気がある」という会社という文字に「家族」という文字を入れれば、誰もが納得するあたりまえの姿でもあります。
                              (運営委員 清水 賢一)