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2008年10月 アーカイブ

2008年10月13日

雑感

10月13日(月)

またまたご無沙汰してしまいました。

「経営」について書こうと思っていたのですが、どうしても今の世界の金融市場の大混乱のことを少しだけ書かないとまずいかなと、キーボードを打つ指がそちらに行きそうです。

昨年夏に米国で低所得者層に対する住宅ローンであるサブプライムローンの焦げ付きが問題になり始めました。そして様々なローンを組み込んだ証券化商品の値が下がり、そもそもの格付けが信用できない、保有している金融商品の価値はいったいどのくらいあるのだろうか、それぞれの金融機関の損失はどのくらいあるのかなどなど、大丈夫と思われていたものが信用できない状況になりはじめて1年が経ちました。

あっという間に世界は、膨らみ過ぎた金融市場の崩壊、そして実体経済にも多大の被害を与え始め、1929年の世界大恐慌以来の(それ以上の)大不況に突入し始めています。

この大混乱がいつまで続くのか、今日のニュースを見ていても、世界各国の政府は「自由と競争」で成り立っている資本主義を停止し、金融機関には多額の公的資金の投入、預金はペイオフなど実施せず全額保護を打ち出しています。
ひとまずパニック売りのようなものは止まるでしょうが、さてさてどうなることか。

そもそもいったい世界全体に、あやしいと言われている金融派生商品(デリバティブズ)の残高はどのくらいあるのか、いまだにはっきりとはわかっていないようです。
そのことは、市場関係者は何となくわかっているので、どんなに政府が公的資金の投入を決めても、問題の解決にはならないと考えているので、市場の混乱は続いていくことでしょう。
誰も本当はもう取り返しのつかないところまで事態は進んでいるのだと言えないんでしょうね。
「王様の耳はロバの耳」みたいな話です。
それを言ってしまえば、言った人は「ではどうするんですか?」と対策を聞かれ、責任を追及されてしまうから・・・。
何となくお茶を濁すような話をしていて、事態が本当に深刻になったら・・・。
その時は、「想定外のことが起きました」とでも、また言うんでしょうか。

経営者には「想定外」という言葉は通用しません。
想定していなかった、経営者がバカなんだと責められます。
考えられる限りの様々なこと、最悪のことを想定して準備をしておく。
それが経営者の大事な仕事です。

でも一生懸命に考え、手を打っていても、外部要因の変化の早さ、激しさには参ってしまいますよね。

情報やデータを分析することも大切です。
でも情報もデータも過去のこと。

これからどうなるかは、論理的に考えるだけではなく、感性が求められますね。

私の師匠である藤原直哉氏(経済アナリスト)が興味深い話をしてくれました。
今の経営者は、「明日の天気」を考える時に下を向いてしまう。
でも昔の人は、上を向いたもの。
上を向き、空を眺め、色や雲を見て、風を感じて、肌で温度や湿度を感じて、明日の天気を自分で考えた。
でも今の人は、ポケットから携帯電話を取り出し、天気予報のサイトに接続して見るだけ。
そんなことをしていると、どんどん人間の持っている五感、感性が鈍ってしまうんだ。
経営者は自分で感じることを止めてはダメなんだと話をしてくれました。

これはまさにそうですよね。
私自身もそうなっていました。
また現場に行かないで、見て来ないで、社長室で管理データを眺めている経営者も同じでしょう。
雰囲気や空気を自分で感じて考える、気づくことが何より必要な能力です。

話がどんどん横道に逸れてしまいましたが、このような大変な状況だからこそ、新聞やテレビのコメントを鵜呑みにするのではなく、自分で感じること、考えることを大切にしていってほしいと思っています。

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