1月25日(日)
今週の大きなニュースとして、米国に新しい大統領が誕生しましたね。
第44代の、そして初の黒人大統領となったバラク・オバマ氏ですが、世界大恐慌となった今、彼がまさにチェンジ・リーダーとして米国を、世界を変えることができるかどうか、そのリーダーシップに注目と期待が集まっています。
1月20日にオバマ新大統領の就任演説がありました。
リーダーとして最初に何を語るのか。
とても重要なポイントです。
いろいろな評価があるようですね。
キング牧師の「I have a dream」や、ケネディ大統領の「国があなたに何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるかを問うてほしい」のようなインパクトのあるものを期待していた人たちはちょっとガッカリしたようです。
また彼もこれまで「Change」や「Yes, we can!」とわかりやすい言葉を演説で数多く使ってきましたが、今回の演説は静かにじっくりと聞かせるものでしたね。
24日の日本経済新聞に全文(英語と日本語訳)が出ていました。
全文をじっくり読んだのですが、読み進めていくうちに心が熱くなり、正直最後には涙が出来てきました・・・。
私はこの演説、好きですね。
特に、
前任者を批判しない。
現状を隠すことなくはっきりと認識させる。
建国の精神をもう一度思い出させる。
市場は善か悪か、小さな政府が良いのか大きな政府が良いのか、などの簡単な二者択一ではなく、何が大切なのかを考えなければならないことを伝える。
先人たちから今につながっている歴史(旅)を終わらせることなく、ひとりひとりが責任を自覚して、普遍の真理である価値観を持って、ともに行動していくことの大切さを訴えていること。
演説の後半の3分の1に、特に心が熱くなったので、ぜひ紹介したいと思います。
日経新聞からの引用です。
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我々の前に開かれた道を考えるとき、私たちはこの瞬間にもはるか遠くの砂漠や山々を警備している勇敢な米国人たちを謙虚な感謝とともに思い出す。アーリントンに横たわる亡くなった英雄たちが時代を超えてささやくように、彼らも我々に何かを語りかけている。彼らは私たちの自由を守っているだけでなく、奉仕の精神や、自分自身より偉大な何かに意味を見いだそうとする意志を体現しており、我々は彼らを誇りに思う。そして、いまの世代への評価が決まるこの局面で、この奉仕の精神こそが我々みんなが持たなくてはいけないものだ。
なぜなら、政府ができること、やらなければならないことはあるが、この国が最後に頼りとするのは米国民の信念と決意だからだ。堤防が崩れた時に見知らぬ人を受け入れる優しさ、友人が職を失うくらいなら自分の労働時間を短縮する無私の心が、暗黒の時に我々を支えてくれる。煙に満ちた階段を駆け上る消防士の勇気、そして子供を育てる親たちの意欲が最終的に我々の運命を決める。
我々が立ち向かう挑戦は新しく、それに立ち向かう手段も新しいかもしれない。しかし我々の成功の礎となる価値観は古い。それは誠実さと勤勉、勇気と公正、寛容さと好奇心、忠誠心と愛国心などだ。これらは普遍の真理である。我々の歴史を通じて前に進む静かな力となってきた。
そうであるならば、いま求められているのはこうした真理に立ち戻ることだ。いま求められているのは新しい責任の時代だ。米国民の一人ひとりが自分自身、自分の国、そして世界に対して義務を負うという意識だ。いやいや請け負う義務ではなく、喜んでつかむ義務だ。難しい課題に全力で向かうことほど、精神を満たし、我々らしさを見せることはないからだ。
これが市民であることの代価であり、約束である。我々の自信の源泉である。未知の運命を自らの手で形作れと神が呼びかけていることを我々は知っている。
これが我々の自由の意味であり、信条である。これがあるからこそ、今日この偉大なモールにあらゆる人種とあらゆる宗教の男性、女性、子供が集まり祝うことができるのだ。これがあるから60年前ならレストランで食事することもできなかったかもしれない父を持つ男が、最も神聖な宣誓を行うためにあなた方の前に立つことができるのだ。
だから、我々が誰なのか、どれだけ長い道のりを歩んできたかを振り返りながら、この日を覚えておこう。米国が生まれた年、最も寒い月に、愛国者の小さな集団がいてつく川沿いの消えかけたたき火に身を寄せ合った。首都は見捨てられた。敵は進軍してきた。雪には血がにじんだ。革命の行方が最も危ぶまれた時、建国の父は人々にこう読むように命じた。
「将来の世界で語られるようにしよう。希望と美徳以外は何一つ生き残ることができない真冬の日に、共通の危機にひんした都市と地方はともにそれに立ち向かった」
アメリカよ。共通の危機に直面した今、この困難な冬に、我々はこの時を超えた言葉を思い出そうではないか。希望と美徳によって、氷のように冷たい流れにもう一度勇敢に立ち向かい、いかなる嵐が訪れようとも耐えようではないか。子々孫々が今を降り返った時に、我々が試練の時に旅を終えることを拒否し、引き返すことも、たじろぐこともなかったということを語り継がせようではないか。地平線に視線を定め、神の慈悲を身に浴びて、我々は自由という偉大な贈り物を運び、将来の世代に安全を送り届けたということを。
ありがとう。神の祝福がみなさまにあらんことを。そして、神の祝福がアメリカ合衆国にあらんことを。
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また驚いたのは、この原稿案を作成したのが27歳のスピーチライターで、何とスタバで書いたということも・・・。
言葉によって人の心に火をつける。
リーダーとして、言葉を磨いていくことの大切さを感じます。
もちろん言葉だけでなく、行動が伴わないと信頼が壊れてしまいますから、オバマ大統領はこれからがまさに正念場です。
70兆円以上の財政を出すと言われていますが、それをどうファイナンスするのか、できるのかがわかりませんからね。
まだまだ米国は世界のリーダーとして大きな影響力を持っています。
その米国の新リーダー(チェンジリーダー)を信じて、期待しましょう。
今日は、まさにチェンジ・リーダー、変革者について考えていきたいと思います。
「経営革新の基礎コース」テキスト本(岡本正耿先生著)に、『変革者とは』を紹介しているところがあります。非常にわかりやすくまとめられていますので、以下に紹介していきます。
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『変革者とは』
変革とは通常の業務を行うこととは本質的に異なります。変革者は一般の管理者よりも起業家に近いものです。起業家というと、リスキーな冒険者というイメージをもたれますが、これは間違いです。起業家はリスクを回避し、十分に戦略を練って慎重に事を運びます。
変革者には業務的な専門知識やスキルとは異なったスキルが求められます。それは、物事の考え方を変えるスキルであり、集団やチームでのコミュニケーションや意思決定のプロセスを変えていくスキルです。その根底にあるのは、自分を成長させよう、高めようという自己変革の精神です。
変革者は自分たちでビジョンをつくります。このビジョンづくりの場に現場の人々に参加してもらうことは大きなチャンスなのです。「なぜ、私たちはこういうことをやるのか」を皆で熱心に語り合うことがビジョンの本質であって、紙に書いた美しい文句はどうでもいいのです。
計画やスケジュールによる管理ではなく、大多数の平均的な人々からいかにリーダーシップや率先力を引き出すかを考えます。現場と絶えず接触できるようなスキルとプロセスを確立し、実際の現場の状況に入り込みます。リーダーシップや率先力の障害を取り除き、発揮しやすいように環境づくりをします。
対立する人同士を放置せずに、彼らを統合するような高等戦術を考えます。また優先順位の見直しを絶えず行って、やってみてうまく行かない場合はすぐにやめます。そして別の方法をどんどん試します。
変革者は手馴れた仕事をいつもの仲間とするわけではありません。今まで知らなかった人たちと、よく分からないことを新しくやってみるのです。けれども変革者はこれを居心地悪くは感じません。むしろこうした意義のある場にいることを心地よく感じるのです。
変革者についての実証研究を重ねているジョン・カッツェンバックは変革者に共通する特徴を次のように挙げています。
①より優れたやり方に対するこだわり・・・もっと効果的な方法はないのか、全く違う考え方をできないのか、などと熱心にこだわります。
②既成の権威・規範に妥協しない勇気・・・権威や規範が圧力をかけてくることは当然のように読みきっています。既成のもろもろがダメだから変革をしているのであって、そこに負けては意味がないということを信念にしています。
③境界線を突破する自発性・・・部門という横の境界線は勿論、階層というたての境界線もやすやすと越えてしまいます。トップがその気になれば喜びますが、それを待つような悠長なことはしません。
④自分と周りの動機づけ・・・自分を鼓舞し、周りにもやる気を起こさせます。まずは自分が率先してやって見せ、次に仲間に機会をつくります。その際にも責任は自分でとります。
⑤細やかな配慮・・・抜け目無く他人を操ったり、強い味方ができると迎合するというような機会主義的な態度はとりません。仲間の信用、信頼がすべてだということを知っているので、周りの人々にきめ細やかな配慮をします。
⑥目立たない・・・スタンドプレーや、宗教者のような精神論を語ったり、自己宣伝をすれば、今までに築きあげた信用が一瞬に崩れてしまうことをよく知っています。そもそも、「あれは俺がやった」とすぐに口にする自慢屋には変革は向きません。主役は現場であり、仲間たちなのです。
⑦明るく楽しい・・・ユーモアは落ち込んだチームを再起させる有効な武器です。変革には混乱、苦情、批判、失敗など落ち込む材料には事欠きません。いつでも明るい表情で、冗談やユーモア感覚を発揮していきます。
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こう書いてくると、今日は自分自身を振り返り、すごく反省しています。
自分もすぐには大きなことはできませんが、小さなこと、自分からでも変えていくことで、いつか大きな変化を起こせると信じて行動していかなければなりませんね。
あせる自分の気持ちとの戦いかもしれません。
『暗いと不平を言うよりも、自ら進んで明かりを灯しなさい。誰かがやるだろうということは、誰もやらないということを知りなさい。』
マザー・テレサの言葉を思い出して、また日々頑張っていきましょう。