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2009年02月 アーカイブ

2009年02月01日

変革者の自己認識

2月1日(日)

今日から2月。
あっという間に1ヶ月が経ってしまいました。
1月は最初の1週間はのんびりしていたのですが、その後は今日までまったくの休みのない(予定のない日がない)毎日でした。
今日は久しぶりのオフ。
なので、ずっと観たかった映画を観てきました。

チェ 28歳の革命
ご存知、キューバ革命の立役者である、チェ・ゲバラの映画。
この映画は2部作で、後半の『チェ 39歳 別れの手紙』の上映が始まってしまい、まもなく前半の『28歳の革命』は終わってしまうところでした。

個人的には、変革のリーダーシップを学ぶ上でとてもお薦めの映画です。
詳しくは映画を観てほしいので書きませんが、革命のリーダーとして、命をかけた戦いの中、判断基準・行動基準のブレがなく、自分自身が率先していき、ある面とても自分にも他人にも厳しいところを持っている。またある面では、最前線の兵士ひとりひとりのことまでを大事に、声をかけ、勉強させ、成長させていく優しさのあるリーダーで格好良いですね。

今週は時間が取れそうなので、今週中に必ず『チェ 39歳 別れの手紙』も観てきます。


さて今日も、チェ・ゲバラに影響されつつ、変革者(チェンジ・リーダー)について考えていきたいと思います。

変革者の自己認識』をテーマに、今回も岡本正耿先生の「革新の基礎コース」テキスト本から引用紹介させていただきます。

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変革ビジョンをもつ

変革推進の大原則は、組織のビジョンやミッションと整合した自身の変革ビジョンを明確に持つことです。管理者は業務の仕方や効率化を教えたりするのですが、変革者は変革ビジョンの実現を自ら示します。言葉では「変革が大事だ」といいながら、本人が一向に自己革新していないならば、人は信用しません。「組織を明るくしよう」というビジョンを持ったならば、いつも明るい表情で人に接し、人が明るくなるような肯定的な働きかけをします。「創造的になろう」と標榜するならば、人のアイデアを批判したり否定してはいけません。
ビジョンやミッションは表明したり、紙に書いて貼り出すためのものではありません。実践するためのものです。変革者は、権限や権力ではなく人間性によって人々に影響を与える存在です。

特に変革者は誠意と人格によって象徴性と方向性を示唆しなければなりません。それがあの人のいうことならやってみようという意欲を呼び起こすのです。
他人を尊重し、いたわりや思いやりをもつことは決定的に重要です。人をだましたり、うそをついたりする人、思惑や利己心で行動する人は、変革者とは程遠い最悪な人です。変革の場合にもビジョンというのは原則ですから、いかなる場合でもそれを守らなければなりません。今回はビジョンを破っても仕方ないと考えるようなご都合主義者では、信頼性を失ってしまいます。
リーダーに必要な才覚と器量のうち、特に器量は変革者には不可欠な要素です。

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まさにリーダーにとって最も必要なものは、「誠実で何事も首尾一貫していること」。
つまり「うそはつかない。言っていることとやっていることが違わない」こと。
英語では、integrity(インティグニティ)

多くの人は(特に日本人は)、「何を言っているかよりも、誰が言っているのか」を重要視しますからね。
信頼されていない人は、どんなに正しいことを言っても相手は動きません。

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相手のために考える

この器量とも関連するのが、相手志向ということです。他人の気持ちや立場について深く理解し、共感することは変革のためのコミュニケーションにも、強力なチームワークや共感的ネットワークを形成する上でも欠かせません。あるべき姿を無理やり相手に強制して行うような変革は形骸化してしまいます。相手が心から共感し、共鳴し、内発的にやる気になった場合に初めて、彼は自ら変革しはじめます。

人は自分を肯定的に認めてくれる人のことは認めます。自分を無視したり、軽蔑している人のことを尊重することはありえません。それが人と人の関係の原理です。そこで相手に認めてもらう前にまず自分から相手を認めていくことが大切です。

変革の行動というのは、伝道活動のようなものですから、一人ひとりの相手を深く受け止め、認めていくことを繰り返すしかありません。経営革新の計画書式を作って配布しても変革などは絶対に起こりません。変革者自ら行動し、働きかけるしかないのです。

変革というと、相手に情熱的に語りかけるようなイメージをもつかもしれませんが、実はそうではありません。講演や説明会などでは、そういったことも必要でしょうが、実は少人数相手ではむしろ相手の気持ちや問題を聴いていくことなのです。互いに自説を主張しあうと対立することがありますが、互いに相手に尋ねる、質問しあうと逆に共感度が増すのです。「あなたのところには変革を阻む要素がいろいろとあるのでしょうか」と尋ねると、相手の口も少しずつほぐれてきます。色々な問題点を傾聴した後で、「今日はとても良い話を聴くことができました」と評価します。後日その内容を分類整理して持参して、改めて話し合います。こういうことの繰り返しが変革なのです。

変革は会社のためだとすると、大義名分は立ちますが、相手にとっては遠いものになってしまいます。変革を相手のためのものを位置づけて話すと、相手も関心を持ってくれます。また、変革とはこういうものだと決めつけて話すと、相手は拒否的な態度になったり、腰が引けてしまいます。相手と一緒に考えてみましょうという態度が欠かせません。

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人は言われたことはやらない。自分のやりたいこととやれることしかやらない

こちらがどんなに正しいことだからと思っていても、相手には相手のやらない理由があるわけです。
無理やりではなく、相手をその気にさせて行動するようする。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」

昔から、組織をまとめる、人をやる気にさせて行動させるにはどうしたらいいのかがリーダーとして考えなければならないところです。

よく最後には、自分自身の人間力を上げなければならない、とも言われますが、具体的にはどのようなことかを考えて、自分にとって何が足りないのか、どのように高めていけばいいのかを考えて実践していかない限り、自分の成長もできません。


今日の映画を観て、自分自身に問いかけるものはかなり重かったですね。
本気と覚悟のレベルが違いすぎます。
口だけの変革者にはならないようにしないと・・・。

2009年02月08日

問題を意識する

2月8日(日)

いよいよ今年も花粉が飛び始めたようですね。
今年こそ体質が改善されて、花粉症が治っていてほしいと願っているのですが、さてどうなることやら。

2月に入り、毎日何かと飛び回っています。
特に昨日は、「ローカル・マニフェスト推進ネットワークいばらき総会記念フォーラム」をつくばで開催。
基調講演として「ローカル・マニフェスト進化論」を早稲田大学大学院教授の北川正恭氏に、
特別講演として「ローカル・マニフェスト実践報告」を佐賀県知事の古川康氏にお話いただきました。
第2部としてパネルディスカッションでは、私がコーディネーターとなり「地方発、明るく豊かな社会へ」をテーマとして、マニフェストをひとつの手段と考え、これからの茨城をどのように盛り上げていくかを考えていきました。

また今日は、水海道JCの神達さんが中心となって立ち上げた「常総元気塾」主催の「常総を元気に!しちゃうフォーラム」が常総市で開催。
こちらは基調講演では、居酒屋てっぺんの大嶋啓介社長と徳島県上勝町で高齢者を中心に葉っぱをビジネスにした「彩(いろどり)」の横石知二社長の豪華2本立て。
後半にパネルディスカッションを行い、昨日と同じように私がコーディネーターとなり「どうしたら常総市がこれからますます元気になっていくか」を会場の参加者ともやり取りをしながら考えていきました。

2日連続でパネルディスカッションのコーディネーターをさせていただきましたが、昨日今日と共通して出てきたものが「問題意識」でした。

そこで今日は、この問題意識について考えていきたいと思います。
今回もこれまで同様に岡本正耿先生の「経営革新の基礎」テキスト本から引用紹介させていただきながら考えていきます。

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<問題を感知する>
人が困っている、怒っている、あきれている、苦しんでいるという問題はすべて製品やサービスを創造するヒントを与えてくれているのです。そこで、そうした問題に気づく人ほど、価値創造の機会をたくさん持てることになります。問題に対する感知力は、問題のタイプや発生状況をたくさん知ったり、体験しているほど強くなります。医師は身体の様々な問題状況、パターンについて精通しているので、熱や腹痛といった症状から病気の内容を判断できるのです。専門家というのは、いずれの分野でも問題状況に通じているので、いち早く問題発生を感知できるのです。

社会や組織における問題となると幅広くなりますから、そこで必要となるのは色々なことに興味を持つ好奇心の強さでしょう。固定観念の打破というのは従来のコネクションを壊し、新たなコネクションに変えていくことであり、そういう見方をするために必要なのが「多様な刺激」だといわれます。毎日同じ人と顔を合わせ、決まりきった一日を過ごしていれば、固定化した行動に従って思考や言動も固定化してしまいます。

固定観念の世界から抜け出すには、次の3つの行動が効果的だといわれています。
 ①できるだけ多くの刺激を体験する
 ②数多くの仕事、イベントを経験する
 ③外部の人と接触する機会を多くつくる

要するに様々な異なった体験をし、色々な人と会う機会を増やすことが大切です。また楽しくて刺激になり、新たな見方を得るためには映画、演劇、小説などを積極的に楽しむと良いでしょう。中には定型的で却って固定観念に染めてしまうようなものもありますが、奇想天外な映画を見ると着想の妙を、偉人の映画を見ると勝者の発想を得ることができます。
問題感知力の低い人は無愛想だし、とっつきがよくないようです。愛想よく、誰とでも親しく付き合えることも必要条件といえるでしょう。

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今日、「どうしたら横石さんのように、これはいける!と気づくことができるようになりますか」という質問がありました。
町中に当たり前のようにあった葉っぱがビジネスになると気づいたこと、その他にも地域にはたくさんの資源(人も)があり、それらの価値に気づき、その出番を作って実績を上げている横石さんにその秘訣を聞きたい気持ちはわかります。

「そんな思考回路になっている・・・」とお答えになっていましたが、でもそれは「ビジネスチャンスはどうしたらわかりますか?」と同じ意味の質問ですから、これは教えられるものでもないだろうし、説明してすぐにわかるものでもなさそうです。

「好奇心」がポイントですね。
「これ何かに使えるんじゃないだろうか」、「これはどうしてこうなっているんだろう」「なぜそう思うのかな」などといつも意識して考える習慣にしていくのがいいでしょう。
そうすると、すぐにあきらめたり、相手に腹を立てたりすることも少なくなっていくと思います。
部下や後輩の育成では、良い質問を投げかけることによって考えるクセをつけさせていくのが良いですね。

そして色々な刺激を受けること。
きっと質問された方も、今日一日、たくさんの刺激を受けたはずですから、変化が起こり始めていると思います。
私もこの10年、できる限りいろいろな刺激を受けに全国各地まで出かけていきました。
疲れていたり、面倒だなと思っても、ちょっと無理してでも行ってみようと決めて行動していましたが、振り返ってみると本当に良かったと思うことばかりです。


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<問題意識を持つ>
よく問題意識を持つといいます。辞書には「ある現象に接したときに、その重要性を的確に見抜き、積極的に事に当たろうとする知的な姿勢」などと説明されています。これは専門家に不可欠な資質です。

ところで問題と一言でいいますが、問題の性質は様々です。私たちは問題に接したとき、まずその問題の性質を明らかにしなければなりません。英語で言い換えてみると、問題には次のような種類があります。

・トラブル(面倒で困った問題)・・・顧客との葛藤や、職場の人間関係の悪化などはこれに当てはまります。

・コンサーン(関心の高い問題)・・・企業倫理や社会貢献など、社会や人々が関心を持っているテーマなどが当てはまります。

・プロブレム(解決の難しい問題)・・・業績不振やコストアップなど、何らかの対策を講じなければ、事態がより悪化してしまうものはすべてプロブレムです。

・クェッション(議論が分かれる問題)・・・新市場開拓か新技術開発か、流通チャネルの構築か広告宣伝の実施かなど、簡単に結論を下せない問題です。

・イシュー(論争の的になっている問題)・・・不調事業から撤退すべきか、再構築に努力すべきかなど、立場や価値観によって見解が異なる問題です。

これらはいずれも「問題」であり、この中のどれに当てはまるのかで、対処の仕方も解決のプロセスも異なります。

またこういった様々な問題を問題と感じるか否かは、理想とするレベルや状態と実際に起きている現状とのギャップをどの程度意識しているかによって異なります
理想が低い人や批判力の弱い人はほとんど何を見ても問題と感じませんが、理想の高い人、批判力の旺盛な人は鋭く問題を感じます。
つまり問題意識とは理想水準や批判力の高さによって生まれてくるものなのです。

専門家はレベルの高い経営や対話のあり方、意思決定のプロセスについての知見を豊富に持っていますから、レベルの低い経営に接すると問題と感じます。優れたサービスに多く接している人は、稚拙なサービスに出会うと不快になります。ですから、問題を感じない、認識できないという人は、高いレベルの経営、製品、サービス、仕事の仕方を知らないのです。
問題意識を持つためには、レベルの高い経営やサービス、プロセスについての知識や体験を豊かにしなければなりません

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様々な「問題」ごとの解決のプロセスについては、今後紹介していきたいと思います。

これは昨日のテーマに関連していますが、理想水準というと、「明るく豊かな社会」とか「いい社会」「いい町」とはどのようなものかが、まず人によってマチマチです。
だからある人にとっては問題だし、別の人には普通(問題なし)となったり・・・。

言葉の定義、理想の状態のイメージの共有をしなければなりません。

でも理想の状態の共有は、口で言うほど簡単なことではないですね。
それこそ、人それぞれの思いや価値観によってかなり大きく違います。
会社であれば、共有できる人を採用するということでその差を埋めていくことができますが、地域社会はそうはいきませんからね。
地域経営、地域の人たちを巻き込んでいく難しさを私も活動をしていて強く感じます。
何がベストなのか答えがよくわかりませんが、自分の利益ではなく、みんなの利益、社会全体の利益になることを常に考え、発言や行動をし続けていくことしかないでしょう。
いろどりの横石さんの26年になる地域での活動のお話を聞いていて感じました。

さて、そろそろ最終の新幹線が名古屋へ着きます。
明日は、三重県庁の「率先実行大賞発表会」に初めて参加させていただきますがとても楽しみにしています。県庁の各職場(学校も含む)で1年間取り組んできた経営品質向上の取り組みの発表会で、エントリーが何と200以上。その中で書類審査で選ばれた11の取り組みが明日プレゼンをして大賞が決まります。
良い刺激、そして先進的な取り組みをしている自治体を学ばせてもらえることは、私の意識の向上には絶好の機会ですから。

2009年02月17日

リーダーの資質

2月17日(火)

この「経営品質講座」は毎週日曜日に更新する予定でしたが、今回は遅れてしまいました。
月曜日の朝に楽しみにされて方々、申し訳ありませんでした。

さてさて、先週末に私もTVのニュースを見て驚きましたが、さきほどのニュースによると予算案通過に辞任されるようですね。野党は今すぐにも辞任すべきだと徹底抗戦の様子。世間が戦後最悪に近い経済の状況になっているのに、政治が機能しなくなっています。
困ったものです。

しかし、就任前から、「言葉(失言)に気をつけた方がいい」と言われていた人、「お酒に気をつけた方がいい」と言われていた人が、そろって「やっぱりやってしまったか」ですから、これは本人の問題もさることながら、選ぶプロセスに大問題ありということなんでしょうね。

今回の「経営品質講座」ですが、ちょっとこれまでの流れとは変わりますが、そんな政治のリーダーを見ていて感じた「リーダーの資質」について考えたいと思います。

リーダーシップの師匠である米国ワシントン大学のベティン教授から学んだ「未来を創るリーダーシップ」を紹介しながら進めていきます。

私もリーダーシップを初めて学んだときには、当然のように「スキル」をたくさん学びたいという気持ちが強かったのですが、ベティン教授に気づかせてもらえたのは、リーダーシップのスキルを学ぶことは大切なことだけれども、どれだけ身につけても人は動かないし、組織は相乗効果を発揮しないということ。
その前にリーダーとしての心を磨かなければならない、資質を高めなければならないということでした。
心や資質は、持って生まれたもので変わらないのではなく、磨き、高めることはできる。
しかしそれには当然時間がかかる。

ベティン教授は、MBAで学んでもすぐに優れたリーダーになれることはない。
逆に昔の日本のように、幼少時から指南役(メンター)がついて躾、ものの見方や考え方(死生観・世界観・歴史観など)、立ち振る舞い方などを教育していけば、若くして君主になることができると話をされていました。

日本の政治家も2世、3世が多いのですが、どんな教育を受けてきたのか興味がありますね。

さて、「リーダーの資質」をいくつか紹介していきます。

まず何よりも大切なのが、

誠実で何事も首尾一貫していること
「倫理にかなった行動を取ること、そして正直であることは、プロフェッショナルとして一番大事なことであり、リーダーが人から信頼され、組織(チームのメンバー、上位の管理職、顧客、納入業者、同僚など)の尊敬を集めるために欠かせないものである。
誠実性を欠き、首尾一貫していないと、リーダーは往々にして策を弄する人だと思われ、信用されない。」
誠実で何事も首尾一貫しているリーダーとは、
 ・個人としての行動のなかに高い倫理基準が貫かれている
 ・いつも真摯に努力している
 ・信用を守る
 ・人に対してオープンであり、正直である
 ・人に対してフェアに接する
 ・決めたことをきちんと実行し、途中で逃げない
 ・人から信用される

これは東洋、西洋かかわらず人として一番大切なところですね。
英語では、「integrity(インティグニティ)」です。

さらに続けます、

人を尊敬し、大事にすること
「リーダーはチームのメンバーひとりひとりについて、その人固有の技術、能力、そして性格を見分け、それを活用しなければならない。人と人との差異は限界ではなくて資産であり、良い機会であると思わなければならない。チームというのは職責や地位に関係なく、すべての人がお互いを尊敬し、大事にして初めて効果的に機能しうるのである。
最も効果的なリーダーというのは一緒に仕事をする人々のことを心から気遣い、必要なときには彼らをいつも助ける用意がある人である。」
リーダーは人を尊敬する。
 ・人が持つそれぞれ固有の特長を認識する
 ・他の見通しや見方を尊重する
 ・人の仕事上の生活および個人的な生活に心から関心を持っている
 ・革新を行ったり、必要なリスクを取るために、人の行動を支持する
 ・仕事の忙しさをいつも見ていて、余分に仕事をしてくれたら感謝する
 ・考えを実行に移す前に人から情報や意見を聞く
 ・常に尊敬と情熱を持って人に接する
 ・感情豊かである
 ・人を信頼する


人の話を聞いて反省し、学べること
「他人の意見を聞き、何が起きているのか反省することで、リーダーは自分自身と自分の組織について深い洞察を得ることができる。このような洞察とともにリーダーは、世界で何が起きているのかを広い範囲で深く本当に理解し、自分自身の学習成果を高めることができる。人の話を聞いて反省し、学べることでリーダーは、変化する世界のなかで直面する自分自身および人の心配をマネージする精神的な強さを持つことができる。
 ・自分自身を改善するために個人的に逃げることなく、また活発に仕事をする
 ・聞き上手である
 ・他人の意見を聞き、言われたことをいろいろと考えてみる
 ・表面的な理解ではなくて、深い洞察を一生懸命得ようとする
 ・どん欲にかつ広範囲に勉強しようとする
 ・他人の視点を評価し、また他人の視点に敏感である
 ・改善のためには成功と失敗の両方を分析する
 ・個人的失敗、組織としての失敗を見つけ、失敗から学び、積極的に訂正し、
  状況を改善する
 ・会議の場でみんなで反省することをいつも行っている
 ・素早く、いつも学んでいる
 ・自分の専門分野では常に学び続け、最新の能力を人に示している

本当に最初これを米国で、ベティン教授から聞いていると不思議な感じでした。
それは子どもの頃から親や先生に言われていたことですからね。
何も特別な秘密があるわけでなく、当たり前のことなんですが・・・。

次のふたつはここ数年、特に最近かなり求められることです。

曖昧性や不確実性に堪えられること
「今日の競争的環境のもとでは、絶対にリーダーは不確実性に対して効果的に取り組み、それに対処できなければならない。すなわち曖昧な状況に慌てることなく、たとえやり方や結果が明確に定義できなくても、チームのメンバーが効果的に仕事ができるように導き、全体像を明確にしなければならない。」
曖昧性や不確実性に堪えられるリーダーは、
 ・全体像が明確でない環境の中でも効果的に仕事ができる
 ・たとえ情報が不完全でも、プレッシャーに負けずに適切な意思決定ができる
 ・何が重大な問題なのかを見抜き、優先順位を決める。すなわち数多くの小さな
  火事のなかのどれが山火事になるのかを見抜くことができる
 ・一度簡単な問題が解決できたら、以前には不明確であった問題とそのパターンを
  見抜くことができるようになる
 ・変化に対し効果的に対処する
 ・やらなければならないことが変わっているときでも柔軟性を失わない
 ・自分自身で判断し、適切な行動を始められる
 ・リスクが高い状況に対処する際に、革新的な方法を利用する
 ・プレッシャーがあっても上品で落ち着いている

へこたれないこと
「一番効果的なリーダーというものは、一時的にうまくいかないことがあっても、立ち直ることができるものである。このようなリーダーは失敗の原因を見抜き、将来二度と失敗しないような行動を取ることができ、失敗に学ぶことの大切さを理解している。同時に失敗にくじけず、失敗に打ちのめされたりしない。むしろ彼らはプレッシャーのもとでも冷静で落ち着いており、状況が切迫していても保身に走らず、いらだったりしない。へこたれないリーダーはストレスを効果的に取り扱い、予期しない出来事のためにノックダウンしたりすることがない。」
へこたれないリーダーは、
 ・逆境から立ち直る
 ・自分の失敗を認め、失敗に学び、失敗を正す行動を起こし、状況を改善する
 ・誰が間違ったのかではなくて、何を間違ったのかに焦点を当てる
 ・弱点、問題、そして間違いを見つけ、将来の改善に役立てる
 ・悪いニュースを落ち着いて受け取り、また伝える
 ・プレッシャーのもとでも冷静で落ち着いている
 ・やなければならないことが変わっているときでも柔軟性を失わない


また次が、特に変革のリーダーが持っていないとならないことです。

自分で自分のやる気を呼び起こせること
「自分で自分の方向付けを行い、自分自身のやる気を引き出すことは、効果的なリーダーが絶対に持っていなければならない資質である。自分の内面からやる気を出すことができるリーダーは、成功を達成する喜びを得るために、もうひとがんばりしようという意思を持っている。このやる気の源泉は多くの場合、個人的な成長や発展からもたらされる。リーダーはチャレンジに一生懸命取り組み、違いを作り出すためにさらなる責任を持とうとする。」
自分で自分のやる気を呼び起こせるリーダーは、
 ・意味ある仕事を達成することから得られる内的な満足感によって動機づけられている
 ・自分から行動できる人であり、自分から率先して行動する
 ・仕事でがんばることを楽しむ
 ・改善のために建設的な意見を求めている
 ・自分自身のために挑戦的な目標を設定し、チームのメンバーがプロとして成長する
  ことを助ける
 ・よりよいキャリアを求めて率先して行動し、個人としてあるいはプロとしての
  成長の機会を探す
 ・一生を通じて勉強を続けていく人で、個人とチームの成績を向上させるために、
  これまでに蓄積した知識を使うことができる人である
 ・プロとしてやるべきことと、個人的な責任のバランスを取る人である


そして最後に、これが大切です。

自分自身のことがわかっていること
「人をリードするためには、リーダーはまず始めに自分自身のことを知らなければならない。そして自分自身の強さと弱さの実像を知っている必要があり、強さと弱さのどれをいつ用いるか、そしてそのときには何をもってそれを助け、あるいは何を克服しなければならないのか、明確にわかっていなければならない。もっとも効果的なリーダーというものは人の洞察や人の意見を良く聞き、反省することで、自分自身への理解を積極的に深めていこうとしているようである。リーダーは自分自身の行動の動機というものをいつも明確にわかっていて、どうやったら自分自身が組織全体に適合し、組織全体の成功に貢献できるか、知っている。リーダーは自分を知ることによってどんな場合にリーダーとして積極的に行動したらよいか、どんな場合に人を助けたらよいか、どんな場合に正々堂々と反対意見を述べたらよいかがわかる。」
自分自身のことが明確にわかっているリーダーは、
 ・自分自身の強さと弱さを見つけ出し、それを知っており、自己改善に努めている
 ・建設的な意見を正直に聞く
 ・自分で反省したり、人の意見を聞くことによって自分自身に対する洞察を得る
 ・バランスの取れた業績評価を受けたいと望んでおり、それによって強さを力にし、
  弱さを改善する方法を探している
 ・積極的で建設的なユーモアの感覚を持ち、自分自身を笑うことができる
 ・自分に仕事を任せてくれる上級管理者を効果的に助けて一生懸命働き、能力を磨き、
  尊敬を得る
 ・間違いを認め、人の意見を落ち着いて聞く

さて、みなさんは以上を見て、どうお感じになったでしょうか。

このほかにもあって、『自尊心と自信を持っていること』『視野が広いこと』『逃げないこと』『続けることができること』『喜んでリスクを取ること』『積極的な態度であること』などがあります。

「これ全部できるわけないじゃないか」という声も聞こえてきますね。
私もそう思って、ベティン教授に聞きました。
そうしたらベティン教授は、ともかく一番最初の「誠実で何事も首尾一貫していること」を心がけなさいと。

私もあらためて自分を振り返ると、まだまだ良きリーダーとしての資質向上には長い道のりが待っていることを痛感します。
政治家のことを非難している場合じゃないですね。

今、長野県の伊那にいます。
これから「信州・伊那地域経営研究会」の設立記念勉強会の講師です。
会場は「かんてんパパホール」。
地域でこういった勉強会や研究会が立ち上がることはうれしいですね。
こういったときだからこそ、学び・実践のときです。

2009年02月22日

問題解決のための考え方

2月22日(日)

沖縄に来ています。
今夜は、ずっと観たかった『肝高の阿麻和利』(きむたかのあまわり)に行ってきました。
http://www.amawari.com/

沖縄うるま市の中高校生が出演している現代版組踊、いわば「沖縄版ミュージカル」です。
中高校生の演劇と侮るなかれ、私もいろいろなプロの演劇を観たことがありますが、これほどまでに心を打たれたことのないほどの感動でした。
涙が止まりませんでしたし、途中から子どもたちが演じていることを忘れるほどに。
しかも今夜は高校3年生にとっての卒業公演。
まさに最後の舞台ということで、今まで何度も観た方も、今夜は違うとおっしゃっていました。

今年は沖縄だけでなく、岡山や福岡、東京での公演も予定されていることですが、できればまた来年の2月の卒業公演に来たいですね。


さて今日は、最近ずっと考えている「問題解決」です。
現場はじめ社員の問題解決能力の向上が経営者にとっての重要な課題ですね。

もちろん問題解決のスキル、ステップを学び、習得することは大切ですが、今日はまず「問題解決のための考え方」について紹介していきます。

以前、岡本正耿先生にいただいた資料が、私にとって宝もののように学びの多いものなので、みなさんにも紹介したいと思います。
本当にたくさんのことを学ばせてもらっている岡本先生には感謝しています。

下手なコメントを挟むよりも、そのままを以下に紹介します。
ぜひみなさんもじっくり読んで考えてください。

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問題解決のための考え方

1.問題とは

問題のない組織というものはあり得ない。そもそも問題を機会に置き換えることによって、組織は存在している。「自分の組織には問題がない」と思っている人がいたとすれば、それは問題に気づかないか、問題を隠しているか、問題を発見する能力に欠けているのかのいずれかである。確かに組織に属していると、問題を感じ取る能力が衰えたり、感じることそのものを避けてしまうようになることがあるだろう。
問題があるということと、それを問題と感じることとは別である。誰もが問題だと感じたり、既に表にあらわれた問題は解決への道筋に入りはじめている。厄介なのは、人によって問題を感じたり感じなかったりする、従って表にあらわれていない問題なのである。こうした人によって感じ方の異なる問題を発掘し、表面化させることが真の問題解決なのである。そのために必要なのは、既成の枠組み、習慣化した考え方にとらわれず、問題状況を直視していくことである。逃げずに問題を直視し、ありのままに見ていくことが求められる。多面的な見方を養い、現象を歪曲せず、あるがままに感じ取る感受性を磨き上げておく必要がある。
問題との直面を恐れ、目を閉ざし、避けて通りたいのは、誰の心の底にもある。だが、問題があるからこそ、組織は成長することができる。組織が成長していくプロセスとは、つまり問題を発見し、解決していくプロセスに他ならないのである


2.問題を解決すること

組織のなかで問題を解決するということは、問題がなくなるということではない。確かに、ある一つの問題状況は改善されるが、そこに必ず新たな問題が発生してくる。問題を解決するということは、新たな問題を発見することに他ならない。つまり問題解決というのは、あくなき問題追求のプロセスなのである


3.問題解決の留意点

問題状況、問題点
問題を明らかにするには、具体的なところからスタートする。抽象的な問題のとらえ方は問題解決の障害となる。そういう意味から「問題点はなにか」という問いは適切ではない。メンバーが属している組織のなかで感じている欲求不満や緊張を具体的に出すことから始める。「あなたの組織の問題点は何ですか」と問われると簡単に「風通しが悪いことです」と答える人がいる。「具体的にどういうことがあったのですか」と尋ねると、「いや具体的にといわれてもね、なんとなくの印象ですよ」と答えられなくなる。これでは問題解決はできない。次に問題状況から問題点を明確にしていくのだが、そのためには具体的な事例を確認し、その事例の分析を通じて、問題の核心に関わるもの―問題点を取り出すことがはじめて可能になる。そして問題点は必ず具体的なデータに基づくものでなければならない
ここで問題状況と問題点とは異なることに注意しなければならない。「当社の問題は売上げの低下である」という場合に、売上げの低下は問題となっている現象であって、それは問題点ではない。問題状況と問題点の混同はよく見られるが、これでは問題解決ができないか、極めて浅いものになってしまう。


主体的に関われること
問題点は問題の原因のなかで最大のものという解釈があるが、これは間違っている。問題点とは問題の原因になることのなかで、自分で変更することができるもののことである。したがって、私個人あるいは私たちチームが主体的に関わることのできる問題のみが、問題点となり得るのである。

(1)私たちが主体的に関わることのできない問題は、問題解決の対象とならない。私たちに手の届かないものを問題にしても、討論は出来るかもしれないが、問題の解決にはならない。できる限り、身近なところでありながら、全体にも関係のありそうなところからはじめたほうがよい。
(2)だが、手の届かない問題も、それが何であるかをはっきり確認しておくことは必要である。その問題から逃げずに、明確に意識することはしなければならない。
(3)一見、手の届かない問題に見えるが、それを自分たちの関われる問題につくりかえることができる場合がある。それはトップの問題だと片付ける前に、トップにアプローチすることはできないのか、を検討する必要はある
自分たちの問題につくりかえることができるのに、それは無理だと放置してしまう場合のほうが圧倒的に多い。このことは、ある問題をどこまで自分あるいは自分たちの問題としてとらえることができるかどうか、という意識につながってくる。自分には関わりないとせずに、自分(たち)の問題として考えることは大切である。


共有化されること
チームで問題を解決しようとする場合、メンバーに問題状況および問題点が共有化されていなければならない。個人での問題解決と異なり、組織や集団で問題解決をする場合、そこに関わっているメンバーの間にその問題についての共有化がないと問題解決にならない。これは、ある現象について共通の理解があるだけではなく、そこで起こっている問題がメンバー個々にとって切実に感じ取れるということである。これはメンバーの一員として物理的にその場にいるということではない。
ただし、そのためにはかなり困難なプロセスが必要である。

(1)問題となる現象・事象は、出来る限り具体的に話し合われなければならない。具体的な事実の確認から共有化がはじまる。
(2)同じ一つの事実を見ても、人により見え方には相当な違いがある。私たちが問題を知覚する場合、必ず一人ひとりが持っているフィルター(自己概念や価値観、組織観、世界観など)を通して問題を見ている。そこで、ある人にはそれは問題と見えないこともある。ある現象が人によって問題と見えたり見えなかったりするとすれば、ナゼそうなるのか、どのようなフィルターがかかっているからそう見えるのかを、お互いに明らかにする必要がある。問題を共有化するということは、メンバー相互のフィルターを認め合うプロセスなのである。お互いになぜそう見えるのか、を確かめていくことによって、それが自分のものとして新たに映りだしてくる。


問題へのアプローチ
(1)問題解決では、完全解決ではなく、今より少しでもよくなればよいという考え方をする。ベストでなくベターを考えるということである。ものごとを完全に解決するには十分な準備が必要だし、そのための時間が必要となる。事態は刻々と変化していくのに、準備のためのデータ集めをしていても仕方がない。準備のために時間を費やすのではなく、行動に移ることが必要である。行動することによって事態が変化し、また変化に柔軟に対応することも可能となる。
(2)刻々と変化する事態に「べき論」は全く通用しない。「~しなければならない」よりも、今の事態に「どう対応するか」が基本である。「べき論」で事態をとらえると、ありのままに見ることができなくなり、あるべき姿を前提にしながら見てしまう。そこに起こってくるズレは問題の解決にとって致命的になる。ベターで行動することによって、周囲に生まれてくる事態に即応することができる。「~すべき」という硬い姿勢がないので、柔軟に自分の行動を変えていくことができるのである。状況の変化にどれだけ対応して、柔軟に行動できるかということこそ、問題解決の重要点なのである。


反復活動である
組織には多くの人が関係しており、それほど簡単に問題は解決されない。一つの問題は複雑に他の問題と絡み合っているのが普通である。したがって一つの問題について解決の糸口がみつかると、関係しているほかの問題解決にもつながっていく。それゆえに、問題解決のプロセスは繰り返される。一つの問題が解決されて次の問題に移るというのではなく、一つの問題を解決しながら新たな問題に取り組む。あるいは一つの問題解決に失敗しても、投げ出さずに別の問題に取り組むというような反復が必要である。反復のプロセスで、問題は徐々に解決へと向かっていくものである

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