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2009年03月 アーカイブ

2009年03月01日

「経営の基本に立ち返る」

3月1日(日)

早いものでもう3月です。
今、水戸は「梅まつり」で週末になるとたくさんの観光客がいらっしゃいますが、今年は特に2月14日に25度なんて日があったので、もう梅は8分咲きで見頃です。
梅まつりは3月末まで開催していて、例年は3月に入ってからが見頃なのですが、さて今月末まで持つのでしょうか心配です。

気温でいえば、先週は沖縄に行っていましたが、沖縄は連日25度。24日の火曜日に戻ってきたのですが、その日の水戸の気温が6度。水戸駅に降り立ったときには、凍えるような感覚でしたね。

実は昨日の晩から体調を崩し、今日は丸一日寝ていました。

26日と27日の2日間、今年度の日本経営品質賞報告会があり、参加していました。
今年度は残念ながら受賞企業がなかったのですが、報告会はこの10年間のいくつか受賞企業のトップにも登壇していただき、かなり内容の充実した報告会だったと思います。
経営品質実践塾の同志たちもたくさん参加してくれて、初日の夜には夜中の1時過ぎまで熱く語り合いました。

今週は毎朝起きるときに、ちょっと疲れが抜けていないなあと思っていたのですが、昨晩、ど~んと来てしまいましたね。
ゆっくり休んでいたので、今は何とか力が入るようになってきましたが、
明日からも、伊那・千葉・広島・東京と連日出かけていきますので、体調管理には気をつけないと・・・。

今日の「経営品質講座」は、申し訳ありませんが、ちょっと短めでいきます。

今日のタイトル「経営の基本に立ち返る
これが今年度の日本経営品質賞報告会のテーマです。
そして、「顧客価値を高め、社員が自ら考え行動する組織づくり」と続きます。

内容のすべてを紹介することはできませんが、特に印象的だったところを少しだけ紹介していきます。

今回は、初日の午前中のセッションとして、まず一橋大学名誉教授であり日本経営品質賞委員会委員の野中郁次郎先生の基調講演「卓越性の経営とリーダーシップ」。

そしてその後に、米国MB賞(マルコム・ボルドリッジ賞)を過去2度受賞している、ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニーから日本支社長の高野登さんの講演。

この2つで、もう今年度の報告会はすごいぞ!の雰囲気に一気になりました。

野中先生の著書は何冊も読ませていただいていますが、お話を伺うのは初めてでした。
今回特に印象に残った言葉が、「フロネシス

この「フロネシス」、以前、本でも読んだ記憶があったのですが、まったく理解していませんでした。今回は響いてきましたね。

検索するとたくさん出てきますので、みなさんも調べてみてください。勉強になりますよ。

雑誌「致知」2006年12月号での対談からの引用です。

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私が最近関心を持っている概念にフロネシス(phronesis)という考え方があるんです。これはアリストテレスが唱えているのですが、賢慮(prudence)、倫理(ethics)、実践的知恵(practical wisdom)を意味する言葉です。

アリストテレスの知の分類は3つに分かれていて、1つは科学的知識であるエピステーメ(episteme)、もう1つが物づくりのノウハウであるテクネ(techne)、そして3つ目がフロネシスです。これはエピステーメとテクネを統合するような概念で、物づくりのノウハウに倫理観や審美眼を加えたもの。つまり倫理的な思慮分別を持って、その都度の具体的な状況・文脈の中で最適な判断行為ができる実践的知恵とでもいったものです。言い換えれば、知識を磨いて知恵にまで高める時には審美眼や倫理観がないと駄目だというわけです。

アリストテレスは「人間は生まれながらにして善いこと(good)をしたいんだ」と言っています。グッドとは何かといえば、それ自体が目的であって手段にならない絶対的価値、例えば幸福です。幸福を目的にする時、我々には最終的な自己実現を求めて絶えず無限の卓越性、エクセレンス(excellence)を追求していくという一種の職人的、求道的な姿勢が求められます。それがフロネシスなんです。一方、金銭というのはいつまでたっても手段でしかない。目的とはなり得ないんです。

ドラッカーは、このフロネシスがよく分かっていた数少ない人だったと思います。経営は科学であると言う人がいますが、経営が科学ならばそこには価値観というものが入りません。ましてや審美眼なんて主観の問題ですから科学の対象にはなりませんね。ところがドラッカーは、経営にはアートが重要だと言っている。科学だけではなく、倫理観や審美眼の必要性をよく分かっていた証拠です。
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そしてこれからの知識創造企業に求められるのが、「フロネシスのリーダーシップ(賢慮型)
そのポイントは6つ。

1.「善」目的をつくる能力
  ・・・「何が善いことか」について、善悪の判断基準、倫理観を持っていること
2.場をタイムリーに創発させる能力
  ・・・「今、ここ」の経験を共有できる場づくりができること
3.アクチュアリティを直観できる能力
  ・・・ありのままの現実を直観すること。本質を洞察する。「神は細部に宿る」
4.本質直観を生きたシンボルに変換する能力 
  ・・・対話を通じて、抽象化したものを概念化し、仮説化、そして物語化できること
5.コンセプトを結晶化する能力
  ・・・ビジョンを実現する政治力 共感してもらうだけでなく、人を巻き込む。
    時には清濁併せ呑むこともできる
6.賢慮を育成する能力
  ・・・賢慮を伝承・育成する。手本を媒介して伝わる。立ち振る舞いで伝わっていく。

その他に必要なのが、
教養・・・哲学、文学、歴史、芸術
至高体験・・・修羅場の体験
・そして「遊び」・・・人間の機微に触れること

実践と対話の繰り返し、動きながら考え抜いていく「知的体育会系」=実践知のリーダーになっていくことが求められているとのこと。

いや~、しびれますね。
まだまだ自分は実践できていませんが、自分のリーダーとしての「ありたい姿」そのものの話を聞くことは、心が震えますね。

さて、次のリッツ・カールトンの高野さんの話にもしびれました。
ここでは、いくつか高野さんが話された言葉を紹介します。

高野さんが高校時代に恩師に言われた言葉。
商人は、最小の結果でも、最大の努力を惜しんではいけない
・・・最小の努力で最大の結果を追い求めてことをついつい考えてしまいます。

藤田東湖(水戸藩の学者)が黒船襲来で国家が大揺れに揺れているときに、吉田松陰に贈った言葉。
国難襲来す。国家の大事といえども深慮するに足らず。深慮すべきは人心の正気の足らざるにあり
・・・現在もマスコミから流れる悪いニュースに浮き足立ってしまって、何も新しい行動を起こしていない経営者が多いですからね。

リッツ・カールトンのエグゼクティブミーティングで、
おだやかな海では、たくましい船乗りは育たない
・・・野中先生も修羅場の体験がリーダーを育てるとおっしゃっていました。

99℃と100℃の違い。水は99℃ではただの熱いお湯。でも1℃上がり100℃になると蒸気になり、機関車も動かすことができる。ここが限界と思うのではなく、もうちょっと努力することによって世界が変わってくる
・・・天才エジソンも、もうここが限界と思うのではなく、いよいよここからだと思っていたそうです。その努力をできる人が天才なんですね。限界は自分で決めることですから。


ずっと考えながら書いていたら、ちょっと頭が痛くなってきました。
まだまだたくさん紹介したいことがあるのですが、すいません、今日はこのあたりで。

以下、茨城県経営品質協議会3月例会のご案内です。
今月は、会津若松の東山温泉郷にある老舗の温泉旅館「向瀧」の平田社長にお越しいただきます。
私も何度か宿泊しましたが、風情のある素晴らしい旅館ですが、その老舗旅館の経営革新の軌跡(苦労話)をお話いただきます。
ぜひお越しください。

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ICPE3月例会

いつでもホッとな温泉宿を目指して~伝統旅館向瀧の経営革新奮闘記~

講師:平田裕一氏 (株)向瀧 代表取締役
     (2003年度会津若松経営品質賞 大賞受賞企業)
日時:平成21年3月11日(水)14:00~17:00
会場:水戸プラザホテル 2階 プラザボールルーム
会費:ICPE会員 無料(何名様でも) ・ 非会員 3000円(お一人様)

 会津の奥座敷東山温泉にある向瀧(むかいたき)(http://www.mukaitaki.com/)は、1873年に創業し、その建物は国の文化財登録制度第1号に登録されている伝統旅館です。
 2002年、6代目になる平田裕一氏が社長に就くと同時に向瀧の経営革新が本格化します。翌2003年に会津若松経営品質賞において“大賞”を受賞しますが、社長が初めて経営品質向上プログラムに関する研修会に参加したときに見た優良企業のビデオは、遙か雲の上の存在で、衝撃的だったそうです。業種の違いはあるけれど、高いレベルの顧客満足度、生き生きと働く社員の姿、どうすれば向瀧を変えることができるのか……途方に暮れたそうです。
 ホームページを開設し、従来は社長の耳に届いていなかった、小さな声ではあるけれど、より本質的なお客様の期待や要望が聞こえ始めていたところに、「顧客本位」や「独自能力」といった考え方を学ぶ中で社長が導き出した答えは、「向瀧が向瀧であり続けるためには、向瀧を変えなければならない」「優良企業の真似をするのではなく向瀧らしさを磨き上げよう」ということでした。
 これまで明文化してこなかった経営ビジョンを「いつでもホッとな温泉宿」と表し、主要なお客様を「国の登録文化財の木造建築に興味を持ち、旅の一つ一つの要素にこだわりを持つ旅人」と定め、旅行代理店とのお付き合い契約を解除し、カラオケ設備を撤廃するなど、時代の流れの中で膨れあがってしまった価値基準をゼロから見直しました。経営ビジョンを実現するために、過去を捨てるところから経営革新がはじまりました。
 今回の月例会では向瀧の平田裕一社長をお招きいたしまして、経営品質を導入しながら伝統旅館を経営革新していった、その経緯とポイントについてご講演いただきます。皆様のご参加をお待ちしております。
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2009年03月10日

「マネジメント強化セミナー」

3月10日(火)

おはようございます。
花粉の飛んでいる量がどんどん増えてきていますね。
花粉症の方々、つらいでしょうが、あと1ヶ月ちょっとの辛抱です。
私も特に目がひどくて・・・。

さて、また週末のアップができなくて、遅くなってしまいました。
申し訳ありません。

先週末、なぜアップできなかったと言うと、週末の2日間、全国の青年会議所(JC)の有志(OB&現役メンバー)を中心に作っている勉強会「経営品質実践塾」で、今年度より経営品質協議会で新たに作成したプログラム「マネジメント強化セミナー」を合宿で開催していました。

2月にも一度開催して、今回が2度目。
計38名の若手経営者が熱心に取り組んでくれました。

この「マネジメント強化セミナー」の概要を紹介すると、

1.経営者を対象とした実践セミナーです。

・・・主に中堅、中小企業の経営者を対象にして、経営品質向上プログラムに取り組むのにはまだちょっと難しいというレベルを想定しています。
しかし実際に取り組んでみると決して簡易版ではないですね。
大企業でも事業部や支店単位などでも十分取り組んでも成果の期待できる内容と思います。

2.自分自身の経営を題材に、マネジメントと戦略・方針づくりの問題を発見し、マネジメント力を高めます。

・・・これまでの経営のセミナーでは(経営品質協議会のアセスメントコースも)、考える題材としてケーススタディを使用してきました。これはほとんど他人のケースですが、今回のセミナーでは、自分のやってきたことが題材であることが大きな特徴です。
「他人のケースは好き勝手なことが言えるが、自分のこととなると・・・、苦しい・・・。」
参加者の感想です。
過去に遡り(3年前)、これまでやってきたこと、そして「なぜそういうことをやったのか」の戦略や方針づくりを思い出していくのです。それと3年間の業績(売上げ・利益・シェア)との関係を見ていきます。業績はともかく、行動は記録に残っていないものがほとんどで、記憶を頼りに思い出して書き出していくことで、たくさんの気づきが生まれてきます。
まさに、内観、内省をしていく感じです。

3.顧客価値を生む計画と重要なマネジメント項目についてのアクションプランを作成し、経営者自らコミットメントします。

・・・経営にとって大事なことは業績を上げることですが、目的は「顧客価値」をいかに創造していくのかです。ここを間違ってはなりません。今のような環境になればなるほど、目先の利益を上げるために何をやっても良いということになる危険性がありますが、それでは未来が創れません。短期の利益と長期的な成長を同時に考え、実現していかなければならないのが経営者で、単純な思考ではできません。まさに弁証法的思考が求められるのですが、そういったことを踏まえて、将来に備えての題材を導き出し、計画を作成し、自らコミットメントしてもらいます。そこまで自分自身を追い込まないと忙しい(と自分でそうしている)経営者はなかなかやりませんからね。
またアクションプランも課題が山ほどあっても、3~5に絞り込むことをやってもらいます。これも実践していくためには必要なことです。


「マネジメント強化セミナー」のステップを紹介します。
大きく2つのフェーズになっていて、「過去」と「将来」に分かれます。
フェーズの下には、いくつかのステップがあります。

まず「フェーズ1」は、2つになっていて、その下に計5つのステップがあります。
1ー1「過去を振り返る」
1ー2「課題を発見する」

1ー1「過去を振り返る」
ステップ1・・・これまでの結果の推移を見る
ステップ2・・・結果を作り出したマネジメントを振り返る
ステップ3・・・3年前に考えた経営課題を整理する

1ー2「課題を発見する」
ステップ4・・・マネジメントの課題
ステップ5・・・3年前に考えた戦略認識の課題

すべてを紹介することはできませんが、まず特に時間をかけてじっくりと取り組んでもらったのが、ステップ2を紹介していきます。

「結果を作り出したマネジメントを振り返る」
まずは組織全体という大きな視点からマネジメントを考えて、徐々に掘り下げていきます。
過去の結果の推移は、この3年間実施してきたマネジメントの結果です。結果を生み出す重要な活動に焦点をあてて、結果を生み出したマネジメント(PDCA)の状態をアセスメント(評価・見直し)します。
マネジメントのアセスメントは、PDCA(PLAN・DO・CHECK・ACTION)サイクルの状態に着目したものです。

先に書いたように、業績結果は、特に財務の数字は残っていますが、取り組んできたことは記録もなかなかないし、なぜそんなことを考えたのか、どうやってきたのかの記憶もあいまいな経営者が多いのが事実です。
でも何か意図があってやってきて、今の成果があるわけだから、それを思い出して反省することは意味あることです。

もちろんある人は、業績が良かったのは、自分が考えてやってきたからではなく、外部環境の影響がほとんどだったことに気づいたようで、相当のショックを受けていましたが・・・。

レベル1では、「5つの重要な要素」
①製品・サービスの創造
②組織と人材の能力向上
③戦略や方針の策定
④社会的責任と社会貢献
⑤経営者が行う組織規範や風土の変革

顧客価値を高めるのに直結する業務から見ていくことになっています。
次元でいくと低いところから。
経営品質向上プログラムが、カテゴリー1として「リーダーシップ」という高い次元(規範)からあるのとは違った構成になっています。

さらにレベル2となると、5つの重要な要素それぞれを構成する15の活動項目となり、詳細活動を掘り下げていきます。

①製品・サービスの創造
  顧客・市場のニーズの理解
  製品・サービスの企画
  仕入れ・生産・流通、サービスの提供
  仕入れ・外部委託先のマネジメント
  顧客の苦情や意見への対応
  顧客満足要因の特定と満足度の把握
  管理部門の支援
  情報システムによる情報の共有

②組織と人材の能力向上
  組織メンバーが協力し、組織全体の成果を高めるための取り組み
  業務能力向上と問題解決能力向上のための取り組み

③戦略や方針の策定
  戦略策定

④社会的責任と社会貢献
  社会的責任の取り組み
  社旗貢献の取り組み

⑤経営者が行う組織規範や風土の変革
  経営者の行動内容と時間配分
  経営者のコミュニケーションスタイル

これらひとつひとつを、PDCAで振り返りの記述と評価をしてもらのですから、なかなか大変です。

大切なことは、全部はできていなくても、顧客価値を生み出すところはどこかを考える(重点化)の目線でしょうか。
最後は、特に中小企業であれば経営者が変わらなければ経営は、会社は変わらないのですが、現場レベルでいかに顧客価値を創造していくのか、具体的に活動を見直していくことも重要です。

この後、3年前から今に至る中で、戦略や方針、事業計画などを作成する際に、どのような情報を集め、分析し、考え(洞察)作成したのかを振り返りながら、課題を発見していくことを続けていきます。

今回は2日間であったので、もうこのあたりに来る頃には、ほとんどの参加者がグロッキー状態でしたね。
それと同時に、過去を振り返りながら、どんどん課題が発見でき、これから何をやっていかなければならないのかが頭に浮かんでいるようで、ショックと興奮状態が入り乱れている様子でした。

ちょっと話が長くなってきましたね。
以降は簡単に説明します。
詳しくは、経営品質協議会のHPをご覧ください。

フェーズ1の次がフェーズ2
2ー1「将来を創造する」
2ー2「マネジメントを実行し成果を生む」

2ー1「将来を創造する」
ステップ6・・・今後の戦略テーマを考える
ステップ7・・・具体的アクションプランを考える

・3年前に考えた戦略認識の課題の振り返りで発見した問題を踏まえ、より高い成果を生むための戦略を検討します。
・3年後の目標とする状態と目標を描き、現状とのギャップから全社的に取り組む経営課題と戦略テーマを明らかにします。
・戦略テーマに基づき全社目標を達成するための具体的アクションプランを明らかにします。
・このアクションプランが重点的マネジメント対象となります。そしてマネジメント評価で発見したマネジメント課題を反映して、マネジメント改善を行います。


上記ポイント(特に2番目以降)が、通常、経営革新の計画作りのメインになります。
しかしこの「マネジメント強化セミナー」の大きな特徴が、かなりの時間をかけて過去を振り返ってから将来を考えることです。

これは重要だと思います。
なぜなら過去をしっかり振り返らないと現状がよくわからないからです。
私自身にとっても、これは大きな気づきでした。

その分、時間がかかるし、きつい(苦しい)です。

集中的にやるのであれば、2泊3日の合宿形式。
通いで開催するのであれば、1回3時間を計7~8回くらいやりたいですね。
なぜなら、マネジメント項目(マーケティングや戦略、組織論、財務など)の基礎理解の講義も入れていかないと何を聞かれているのかがわからないことがあるからです。

今回、ずっと勉強している経営品質実践塾のメンバーを対象にしても時間がかかり、すべてのステップはできませんでした。

おそらく今後、この「マネジメント強化セミナー」は全国各地で開催されるでしょうから、時間については参考にしてほしいと思いますし、中小企業の経営者のみなさんにはぜひ受講してほしいと思います。
そして私も茨城県内や全国各地でこのセミナーを数多く開催していきたいと考えています。


今日は、3月10日は水戸の日です。
みと(310)。

また今年は、水戸藩開藩400年。
水戸は弘道館、偕楽園が有名ですが、学問のまちとしての誇りがあります。

水戸藩の学問の思想は、「彰往考来(しょうおうこうらい)」
「過去を彰かにして、未来を考える」

先がまったく予想できない時代だからこそ、歴史を紐解き、未来を考えていかなければなりません。
経営も同じこと。

「おだやかな海では、たくましい船乗りは育たない」

先日の日本経営品質賞報告会で、リッツカールトンの高野日本支社長の言葉です。
厳しい環境ですが、経営者としてたくましく成長していく機会を得られたと考え、しっかりと学び、実践していきましょう。

2009年03月17日

ドラッカー「5つの質問」

3月17日(火)

野球のWBC第2次ラウンドが始まり、昨日は日本がキューバに圧勝でしたね。
元野球少年の私も朝4時半起きでTV観戦しましたが、あんなにコントロールが良く、球のキレの良い松坂投手を初めて見た気がします。さすが怪物。舞台が大きくなればなるほど力が出てくるんでしょうね。
投手が良いと打線も良くなっていきます。ぜひ2連覇できるよう頑張ってほしいですね。

さて今日は、私の友人たちが最近、ブログで紹介している本について書いていきたいと思います。

経営者に贈る5つの質問』  P・F・ドラッカー  ダイヤモンド社

ご存知、ピーター・ドラッカーの有名な「5つの質問」です。

このテーマでブログを先週末に書こうと思っていたのですが、なぜ今日まで書かなかったのかというと・・・。

この「5つの質問」はドラッカーが非営利組織のために作成したとこの本にも書かれていました。
ちょうど私もその本を持っていたので、再度読み返しました。

非営利組織の成果重視のマネジメント ~NPO・行政・公益法人のための「自己評価手法」~』 ダイヤモンド社  

この本には、「5つの質問」を実践(自己評価)するための15のワークシートが掲載されています。

さらに、ドラッカー関連の本が読みたくなってしまい、
『ドラッカーの遺言』  講談社
『ドラッカー先生の授業』 ウィリアム・A・コーン  ランダムハウス講談社
を読みふけってしまい、手がやっぱり、『現代の経営』にまで伸びそうになって止めました。
そんなわけで時間がかかってしまい、経営品質講座を書くのが遅くなってしまったのです・・・。

『現代の経営』は、まさに経営のバイブルのような本で、私も年に一度は読み返すようにしています。
今年も予定では今月末の休みに読む計画でしたので、今回はちょっと待つことに。

しかし本棚を見ると、そんなに多くはないと思っていましたが、ドラッカーの本が18冊ありました。
う~ん、やっぱりドラッカーは経営の基本です。
何度も読んでいるはずなのに、読むたびに気づきがあります。


さて、この「5つの質問」はみなさんご存知ですよね。
経営品質協議会の昔の人材育成プログラムであった、「アセスメントコースG1~3」の講義の中でも取り上げていました。

 1.われわれのミッションは何か?
 2.われわれの顧客は誰か?
 3.顧客にとっての価値は何か?
 4.われわれにとっての成果は何か?
 5.われわれの計画は何か?

シンプルでありながら、意味深い問いかけです。

昔、「非営利組織のためのピーター・F・ドラッカー財団」が設立された時、多くの非営利組織から、
「自分たちが何をし、なぜそうしているのか、また何を行わなければならないのか、ということについて考えるための手段こそ、私たちにとって最も重要なマネジメント手法なのです」
という意見が寄せられたので、「5つの質問」という「自己評価手法」を開発したといわれています。

しかし非営利組織だけではなく、企業をはじめあらゆる組織に使える問いかけ。

何よりも大切なことは、自分で自分の組織を見直す(セルフ・アセスメント)こと。
その意味は、この経営品質講座でも以前に書きましたのでわかっていることと思います。

ドラッカーが本書で「なぜ自己評価が必要なのか」について書いているのですが、その中でも私が強く感じたところを紹介します。

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「5つの質問」に答えるには、顧客との対話が不可欠である。あらゆる検討と決定において顧客の見解を必ず織り込まなければならない。

「5つの質問」がもらたすものは、行動のための計画である。計画とは明日決定するものではない。決定することのできるのは、つねに今日である。
明日のための目標は必要である。しかし、問題は明日何をするかではない。今日何をするかである。
計画とはその都度のものではない。うまくいくものを強化し、うまくいかないものを廃棄していくという連続したプロセスである。測定可能な目標を設定し、体系的なフィードバックを通して成果を評価し、状況に応じて調整していくというプロセスである。

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まさに経営品質向上プログラムの目的と同じですよね。
というか、MB賞もJQAも、このドラッカーの考えが基本になっていると思います。

このシンプルな「5つの質問」は、本書ではそれぞれにいくつかの追加質問があり、それを考えることでより深い気づきを得られるようになっています。
「5つの質問」だと、少々抽象的な問いかけなので、深く考えようとしないと、答える方も漠然とした答えになってしまい、そこには気づきが生まれてきませんからね。

ここではそれらすべては紹介することはできませんが、ほんの少しだけ紹介してみたいと思います。

1.われわれのミッションは何か?
 ・われわれの組織の存在理由は何か?
 ・今行っていることはなぜ行っているのか?
 ・要するに、われわれは何をもって憶えられたいのか?

5.われわれの計画は何か?
 ・成果につながるゴールは何か?
 ・ミッションの実現に有効なゴールは何か?
 ・ゴールに到達するために有効な評価可能な目標は何か?
 ・評価可能な目標の達成に有効なアクション・プランはどのようなものか?
 ・ゴール、目標、アクション・プランにどれだけの予算と日時が必要か?
 ・ゴール、目標、アクション・プランそれぞれの実現について責任者は誰にするのか?
 ・計画の実行には、どれだけの要員が必要か?
 ・計画の実行はどのように評価するか?

いかがですか?
これらはほんの一部で、「5つの質問」となっていますが、ひとつひとつに10以上の追加質問がありますので、かなりの問いを考えていかなければなりません(苦笑)。

本当はいつも自分たちを見直すことが必要ですが、特に今のような環境変化の激しい時こそ、もう一度自己評価をしてみてほしいと思います。

2009年03月22日

春休み・宮古島・山本七平

3月22日(日)

早朝に水戸を出発して15時前に沖縄・宮古島へ着きました。
今日から家族で春休み旅行。
申し訳ありませんが、今週は「経営品質講座」もお休みさせていただきます。

しかし宮古島の海は、まさにエメラルドグリーン。
沖縄の方が宮古島を薦めるのがよくわかりました。

さらに何といっても沖縄には花粉症がない。
少しのんびり体を休ませる旅行の予定です。

なので本を結構持ってきました。
特に今回は、「山本七平」氏の著書を数多く。

山本七平氏への評価は賛否両論分かれるようですが、日本社会や日本文化、そして日本人への深い洞察は、私にたくさんの学びと気づきを与えてくれます。

特に『空気の研究』は、ぜひ読んでほしい1冊です。

今、読んでいる『人間集団における人望の研究』も面白い。

「ダメだな、あの男には人望がないから」
日本社会では、この一言でその人の前途が断たれる。
「人望」は、日本社会では絶対的基準であることを示している。

まさにそんなことが特に地域社会では言われますね。

今日の最後は、こうなったら完全に人望を失うことを紹介します。

  1.こせこせうるさいくせに、しまりがない
  2.とげとげしいくせに、事が処理できない
  3.不まじめなくせに、尊大で、つっけんどんである
  4.事を治める能力がないくせに、態度だけは居丈高である
  5.粗暴なくせに、気が弱い
  6.率直にものを言わないくせに、内心は冷酷である
  7.何もかも干渉するくせに、全体がつかめない
  8.見たところ弱々しくて、内もからっぽ
  9.気の小さなくせに、こそこそ悪事を働く

「人望」を得るには、「徳」を積んでいかないとならないですね。

沖縄・宮古島では内省をして過ごします。

2009年03月29日

「考える」「想像する」「感じる」

3月29日(日)

先週の沖縄・宮古島では、海でシュノーケリングをしたりと、たっぷり楽しんできましたが、帰ってくると・・・。
新潟の長岡、広島の三原、そして週末は東京で日本オセロ連盟主催の「オセロ名人戦」と相変わらず出張続きですが、ここのところ本当に寒い毎日ですね。都内は桜が満開かと思えば、ブレーキがかかったようです。
私も気温の変化の激しさにカラダがうまく対応できなくて・・・。(苦笑)
来週にはまたひとつ歳を重ねてしまいますから、しっかりと体調管理をしていかないとなりません。

この1週間もいろいろとニュースがありましたね。
野球少年だった私にとっては、春の高校野球も目が離せないのですが、やっぱりWBC。
良いも悪いも侍ジャパンはイチロー中心のチームだと思っていましたが、やっぱりそうでした。
しかし彼の美学とでもいうのでしょうか、韓国との決勝戦で決勝のセンター前ヒットを打った後のベース上でのクールな表情、そして優勝後のハシャギぶり。
リーダーとしてイチローを見た場合、いろいろと学べるものは多いですね。

また、同じ一郎さんの対応も・・・。
これまでと同じように、最後の最後にまた自分でひっくり返してしまうのでしょうか。
こちらのリーダーシップからも学ぶことは多いですね・・・。

面白いニュースと言えば、インドのタタ自動車。
何と22万円のクルマ「ナノ」を販売するそうですね。
世界最安値の自動車、いやいや、安すぎでしょう。
いくらいろいろと省いたといっても・・・、ボディもかなり薄いようですから、正直ちょっと恐いですね。

さて、変化はますます激しくなっていますが、最近読んだディズニー・インスティテュートの本に次のような文章がありました。

変化の大きい時代に、未来を受け継ぐのは学び続ける者である。学ぶことをやめてしまえば、身につけた知識はすでに存在しない世界でしか通用しないものになってしまう。

学ぶこと、学ぶ姿勢が大切ですよね。
常識が日々どんどん変わっていく、そんな時代です。

そして、学ぶことと言えば、二宮尊徳の言葉も、

人、生まれて学ばざれば、生まれざると同じ
 学んで道を知らざれば、学ばざると同じ
 知って行うこと能はざれば、知らざると同じ
 故に、人たるもの、必ず学ばざるべからず
 学をなすもの、必ず道を知らざるべからず
 道を知るもの、必ず行はざるべからず

学んだら、自分の進むべき道を考え、実践あるべし。
「知っているか知らないか」より大事なことは、「やるかやらないか」。

「学んで道を知る」ことは、「人としてのあるべき姿」、「自分のありたい姿」を考えること。

人もそうならば、組織もそうで、「組織のあるべき姿、ありたい姿」を明確にしていかなければ、組織がまとまっていきません。

この時、大切なことは、「考える」よりも「想像する」こと。
「Think」よりも「Image」

ビジョン(vision)はビジブル(visible)でなくてはなりません。
頭の中で考えるのではなく、目をつぶった時に映像が見えるようにすること。

ディズニーの研修を受けた時もそんなことを言われました。
「想像してごらん。お客様が遠いところから、家族で本当に楽しみしてディズニーランドに来た様子を。みんながどんな表情をしているか・・・」

会社でもみんなで想像すると良いですね。
「いい会社って、どんな会社か。職場・現場ではみんながどんな様子で、どんな表情で働いているか・・・」
そしてその情景をみんなで話し合ってみると面白いでしょう。
「いい会社」にしようと言葉だけで伝えても、みんなそれぞれ違う情景を描いていては、まとまりませんからね。
そして相手により良く想像してもらうには、こちらも言葉を磨かないとなりません。

また、「考える」より「想像する」に関連して思い出したのが、
「考える」よりも「感じる」
「Think」よりも「Feel」

これはリッツ・カールトンホテルでの研修で学びました。
「頭で考えるのではなく、感じなさい」と。
お客様やホテルのロビーの雰囲気や活気などは、感じるもの。
理詰めで考えるのではなく、五感をフルに使わないと感じることはできません。

昔、営業でお客様と話をしている時も、ちょっとしたお客様の表情や口調、しぐさなどから雰囲気の変化を感じることができないと商売はなかなかうまく進まなかったことを思い出します。
お客様との信頼関係の構築、高い価値提供には「ニーズの先読み」が何よりも大切ですが、簡単なことではありません。
お客様が口にしてくれないのですから、察する、感じるしかありません。

今では研修やセミナーなどで、会場の参加者の雰囲気や様子を少しづつですが、感じることができるようになってきたかなぁと思っています。

感じて、こちらが素早く変化対応していくことで、相手にとって価値あるものを提供できますからね。

では、どうしたら「感じる」ことができるようになるのか。

簡単な答えはないでしょうが、
まずはそこに意識が向かないとダメですね。

「関心がないことは、目に入っていても見えない。感じようとしても感じない。」

感じたいのであれば、意識を、関心をそこに集中しなければなりません。

そして「感性を高める」こと。

以前もこのブログでも書きましたが、明日の天気は何かとインターネットで調べるのではなく、空を見上げ、風や湿気を感じて判断していかなければ感性は磨かれないですよね。
便利になって失うものがあることを感じます。
お茶や俳句、音楽や絵画など文化・芸術を楽しむことも、感性を磨くために必要でしょう。

考える力、想像する力、そして感じる力。
これら人間としての重要な力を日々高めていかないとなりませんね。

時代の変化はまったなしです。


さて、今晩はNHKテレビ『沸騰都市』が面白かったですね。
この番組は昨年放送された続編。
昨年の番組では、ドバイ・ロンドン・イスタンブールなどの都市の異常なまでの活況を紹介していましたが、米国金融の破綻以後どうなっているかを紹介していました。
昨年番組を見たときに、正直かなりのバブルで、これは大変なことになるだろうと感じていましたが、やっぱり・・・。
ドバイもロンドンもひどい状況になってしまいました。
登場した人たち(昨年も登場した人)の顔色がまったく変わっていましたからね。

自分だけは、この都市だけは大丈夫(繁栄が続く)と思っていたのでしょうか。
「彰往考来(しょうおうこうらい)」
過去を彰かにして、未来を考える
歴史から何を学ぶのかが大事ですね。

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