« 「経営の基本に立ち返る」 | メイン | ドラッカー「5つの質問」 »

「マネジメント強化セミナー」

3月10日(火)

おはようございます。
花粉の飛んでいる量がどんどん増えてきていますね。
花粉症の方々、つらいでしょうが、あと1ヶ月ちょっとの辛抱です。
私も特に目がひどくて・・・。

さて、また週末のアップができなくて、遅くなってしまいました。
申し訳ありません。

先週末、なぜアップできなかったと言うと、週末の2日間、全国の青年会議所(JC)の有志(OB&現役メンバー)を中心に作っている勉強会「経営品質実践塾」で、今年度より経営品質協議会で新たに作成したプログラム「マネジメント強化セミナー」を合宿で開催していました。

2月にも一度開催して、今回が2度目。
計38名の若手経営者が熱心に取り組んでくれました。

この「マネジメント強化セミナー」の概要を紹介すると、

1.経営者を対象とした実践セミナーです。

・・・主に中堅、中小企業の経営者を対象にして、経営品質向上プログラムに取り組むのにはまだちょっと難しいというレベルを想定しています。
しかし実際に取り組んでみると決して簡易版ではないですね。
大企業でも事業部や支店単位などでも十分取り組んでも成果の期待できる内容と思います。

2.自分自身の経営を題材に、マネジメントと戦略・方針づくりの問題を発見し、マネジメント力を高めます。

・・・これまでの経営のセミナーでは(経営品質協議会のアセスメントコースも)、考える題材としてケーススタディを使用してきました。これはほとんど他人のケースですが、今回のセミナーでは、自分のやってきたことが題材であることが大きな特徴です。
「他人のケースは好き勝手なことが言えるが、自分のこととなると・・・、苦しい・・・。」
参加者の感想です。
過去に遡り(3年前)、これまでやってきたこと、そして「なぜそういうことをやったのか」の戦略や方針づくりを思い出していくのです。それと3年間の業績(売上げ・利益・シェア)との関係を見ていきます。業績はともかく、行動は記録に残っていないものがほとんどで、記憶を頼りに思い出して書き出していくことで、たくさんの気づきが生まれてきます。
まさに、内観、内省をしていく感じです。

3.顧客価値を生む計画と重要なマネジメント項目についてのアクションプランを作成し、経営者自らコミットメントします。

・・・経営にとって大事なことは業績を上げることですが、目的は「顧客価値」をいかに創造していくのかです。ここを間違ってはなりません。今のような環境になればなるほど、目先の利益を上げるために何をやっても良いということになる危険性がありますが、それでは未来が創れません。短期の利益と長期的な成長を同時に考え、実現していかなければならないのが経営者で、単純な思考ではできません。まさに弁証法的思考が求められるのですが、そういったことを踏まえて、将来に備えての題材を導き出し、計画を作成し、自らコミットメントしてもらいます。そこまで自分自身を追い込まないと忙しい(と自分でそうしている)経営者はなかなかやりませんからね。
またアクションプランも課題が山ほどあっても、3~5に絞り込むことをやってもらいます。これも実践していくためには必要なことです。


「マネジメント強化セミナー」のステップを紹介します。
大きく2つのフェーズになっていて、「過去」と「将来」に分かれます。
フェーズの下には、いくつかのステップがあります。

まず「フェーズ1」は、2つになっていて、その下に計5つのステップがあります。
1ー1「過去を振り返る」
1ー2「課題を発見する」

1ー1「過去を振り返る」
ステップ1・・・これまでの結果の推移を見る
ステップ2・・・結果を作り出したマネジメントを振り返る
ステップ3・・・3年前に考えた経営課題を整理する

1ー2「課題を発見する」
ステップ4・・・マネジメントの課題
ステップ5・・・3年前に考えた戦略認識の課題

すべてを紹介することはできませんが、まず特に時間をかけてじっくりと取り組んでもらったのが、ステップ2を紹介していきます。

「結果を作り出したマネジメントを振り返る」
まずは組織全体という大きな視点からマネジメントを考えて、徐々に掘り下げていきます。
過去の結果の推移は、この3年間実施してきたマネジメントの結果です。結果を生み出す重要な活動に焦点をあてて、結果を生み出したマネジメント(PDCA)の状態をアセスメント(評価・見直し)します。
マネジメントのアセスメントは、PDCA(PLAN・DO・CHECK・ACTION)サイクルの状態に着目したものです。

先に書いたように、業績結果は、特に財務の数字は残っていますが、取り組んできたことは記録もなかなかないし、なぜそんなことを考えたのか、どうやってきたのかの記憶もあいまいな経営者が多いのが事実です。
でも何か意図があってやってきて、今の成果があるわけだから、それを思い出して反省することは意味あることです。

もちろんある人は、業績が良かったのは、自分が考えてやってきたからではなく、外部環境の影響がほとんどだったことに気づいたようで、相当のショックを受けていましたが・・・。

レベル1では、「5つの重要な要素」
①製品・サービスの創造
②組織と人材の能力向上
③戦略や方針の策定
④社会的責任と社会貢献
⑤経営者が行う組織規範や風土の変革

顧客価値を高めるのに直結する業務から見ていくことになっています。
次元でいくと低いところから。
経営品質向上プログラムが、カテゴリー1として「リーダーシップ」という高い次元(規範)からあるのとは違った構成になっています。

さらにレベル2となると、5つの重要な要素それぞれを構成する15の活動項目となり、詳細活動を掘り下げていきます。

①製品・サービスの創造
  顧客・市場のニーズの理解
  製品・サービスの企画
  仕入れ・生産・流通、サービスの提供
  仕入れ・外部委託先のマネジメント
  顧客の苦情や意見への対応
  顧客満足要因の特定と満足度の把握
  管理部門の支援
  情報システムによる情報の共有

②組織と人材の能力向上
  組織メンバーが協力し、組織全体の成果を高めるための取り組み
  業務能力向上と問題解決能力向上のための取り組み

③戦略や方針の策定
  戦略策定

④社会的責任と社会貢献
  社会的責任の取り組み
  社旗貢献の取り組み

⑤経営者が行う組織規範や風土の変革
  経営者の行動内容と時間配分
  経営者のコミュニケーションスタイル

これらひとつひとつを、PDCAで振り返りの記述と評価をしてもらのですから、なかなか大変です。

大切なことは、全部はできていなくても、顧客価値を生み出すところはどこかを考える(重点化)の目線でしょうか。
最後は、特に中小企業であれば経営者が変わらなければ経営は、会社は変わらないのですが、現場レベルでいかに顧客価値を創造していくのか、具体的に活動を見直していくことも重要です。

この後、3年前から今に至る中で、戦略や方針、事業計画などを作成する際に、どのような情報を集め、分析し、考え(洞察)作成したのかを振り返りながら、課題を発見していくことを続けていきます。

今回は2日間であったので、もうこのあたりに来る頃には、ほとんどの参加者がグロッキー状態でしたね。
それと同時に、過去を振り返りながら、どんどん課題が発見でき、これから何をやっていかなければならないのかが頭に浮かんでいるようで、ショックと興奮状態が入り乱れている様子でした。

ちょっと話が長くなってきましたね。
以降は簡単に説明します。
詳しくは、経営品質協議会のHPをご覧ください。

フェーズ1の次がフェーズ2
2ー1「将来を創造する」
2ー2「マネジメントを実行し成果を生む」

2ー1「将来を創造する」
ステップ6・・・今後の戦略テーマを考える
ステップ7・・・具体的アクションプランを考える

・3年前に考えた戦略認識の課題の振り返りで発見した問題を踏まえ、より高い成果を生むための戦略を検討します。
・3年後の目標とする状態と目標を描き、現状とのギャップから全社的に取り組む経営課題と戦略テーマを明らかにします。
・戦略テーマに基づき全社目標を達成するための具体的アクションプランを明らかにします。
・このアクションプランが重点的マネジメント対象となります。そしてマネジメント評価で発見したマネジメント課題を反映して、マネジメント改善を行います。


上記ポイント(特に2番目以降)が、通常、経営革新の計画作りのメインになります。
しかしこの「マネジメント強化セミナー」の大きな特徴が、かなりの時間をかけて過去を振り返ってから将来を考えることです。

これは重要だと思います。
なぜなら過去をしっかり振り返らないと現状がよくわからないからです。
私自身にとっても、これは大きな気づきでした。

その分、時間がかかるし、きつい(苦しい)です。

集中的にやるのであれば、2泊3日の合宿形式。
通いで開催するのであれば、1回3時間を計7~8回くらいやりたいですね。
なぜなら、マネジメント項目(マーケティングや戦略、組織論、財務など)の基礎理解の講義も入れていかないと何を聞かれているのかがわからないことがあるからです。

今回、ずっと勉強している経営品質実践塾のメンバーを対象にしても時間がかかり、すべてのステップはできませんでした。

おそらく今後、この「マネジメント強化セミナー」は全国各地で開催されるでしょうから、時間については参考にしてほしいと思いますし、中小企業の経営者のみなさんにはぜひ受講してほしいと思います。
そして私も茨城県内や全国各地でこのセミナーを数多く開催していきたいと考えています。


今日は、3月10日は水戸の日です。
みと(310)。

また今年は、水戸藩開藩400年。
水戸は弘道館、偕楽園が有名ですが、学問のまちとしての誇りがあります。

水戸藩の学問の思想は、「彰往考来(しょうおうこうらい)」
「過去を彰かにして、未来を考える」

先がまったく予想できない時代だからこそ、歴史を紐解き、未来を考えていかなければなりません。
経営も同じこと。

「おだやかな海では、たくましい船乗りは育たない」

先日の日本経営品質賞報告会で、リッツカールトンの高野日本支社長の言葉です。
厳しい環境ですが、経営者としてたくましく成長していく機会を得られたと考え、しっかりと学び、実践していきましょう。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.icpe.or.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/765

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

NPO法人 茨城県経営品質協議会 へ

About

2009年03月10日 11:15に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「「経営の基本に立ち返る」」です。

次の投稿は「ドラッカー「5つの質問」」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。