お先にミスティーク体験 / 玉木 洋 氏

お先にミスティーク体験
福井県経営品質経営品質協議会 幹事 玉木 洋 氏  (2001/01/06 update)

2001年12月に、福井県経営品質協議会の玉木さんが「ザ・リッツ・カールトン大阪」に宿泊され、「リッツ・カールトン・ミスティーク」を体感してきたそうです。ICPEの掲示板にそのレポートを書き込んでいただきました。改めてサイトを構築し、多くの皆さまにご覧いただきたいと思います。玉木さん、ありがとうございました。
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福井の玉木です。
お先にザ・リッツ・カールトン大阪のミスティークを体験してきましたので、ほんの一部のサワリをお知らせします。2月の「ミスティーク・ツアー」に参加される方は参考にしていただければ幸いです。

<色々な気づき>
・今回はマイカーで行き、堂島のICで渋滞している折にリッツへ携帯で電話し、道を訊ねさせていただきましたが、女性の方は極めて適切に、わかりやすくご回答いただき、助かりました。道を訊ねるお客様は結構いるものだということ、回答の仕方も訓練されていることが伺えました。

・正面玄関の車寄せの雰囲気がとても良い感じでした。車寄せ正面には、段差も少なく、配慮した設計であることに気づきました。

・午後1時30分過ぎに到着しましたが、女性客がロビー、通路に一杯で、賑やかな盛況ぶりは感じましたが、落ち着いたアットホームな雰囲気とはかけ離れていました。(「暖炉」が人ごみで隠れていました。宿泊者が面会者に会うときはどのスペースを使えば良いのか心配です)

・玄関で写真を撮ろうとしましたら、後ろを向いていたドアボーイの方がすかさず振り返りシャッター押しを申し出ていただきました。背中にも目があるのかな?

・案内いただいた若いベルボーイさんの室内の操作説明と表情がとても活き活きされていましたので、「リッツと他のホテルとの違いは?」と質問させていただきました。
「それは企業理念です。リッツは、社員が意欲をもって仕事をすることを評価し、支援してくれます。グローバルなホテルチエーンでもオーナーが日本の法人の場合、日本スタイルの人事になっています。私は2年間別のグローバルホテルチエーンで働きリッツ開業の折に入社しました」とのこと。「それは企業理念です」とはっきり言い切る現場の社員さんがいることに感動し、ミステーィクのひとつを感じ取りました。わが社の社員は、果たしてどのように回答するか、楽しみであり、心配です。

・男性のスタッフが皆さんハンサムな笑顔できびきびした動作をされていることに気づきました。中年以上の女性客にはとてもウケルでしょうね。ひょっとして、ザ・リッツ・カールトン・大阪の主要客は中年以上の女性客ではなかろうかと感じられました。これもミスティークのひとつ?女性の皆さんは、リッツの男性社員のお一人お一人を観察してみてください。

・部屋の中の浴室の枕、芳香剤、音楽がうまく調合され、リラックスした入浴を楽しめました。特に「浴室の枕」はとても良いアイデアです。他のホテルでは、私はタオルを巻いて枕替わりに使っています。

・浴室のグラスの色がリッツのカラーのブルーで、他のアメニティとの配色が統一されて見栄えがしました。

・桧垣真理子さんからのものも含めて、全て手書きの心を込めたメッセージをいただきました。リッツの社員さんはペン習字が必修ですね(笑)。

・ホテル内のあちこちで「玉木様」という名前で呼ばれました。これは期待通りなので私は驚きはしませんでしたが、やはり良いものですね。

・翌日は大阪名物の水族館「海遊館」へゆくことを計画しておりました。ホテル到着の折に海遊館の案内パンフレットをいただきました。事前に計画をお伝えしておりましたので、気を利かせてフロントで準備いただいておりました。また、ホテルから海遊館までの道を訊ねましたら、丁寧な道路案内図をスタッフの方に作成いただきました。

・角部屋を多く取り、大阪湾と市街地を見下ろす眺望は、昼も夜も素晴らしく、目を楽しませるものでした。そうでありながら、大阪駅に近い好立地です。

・たまたま季節柄クリスマスの合唱隊がホテル内のあちこちで歌います。外国の方4人で構成されています。とても良い雰囲気で歌も上手でした。

・歌を聴いていたお蔭で夕食の予約時間に少々遅れました。レストランは、ホテル内の中華「香桃」です。通路までレストラン・マネージャの丸山さんが出向いてお出迎えをいただきました。誰かが連絡したのかもしれません。
お会いした途端「玉木様、お待ち申しておりました」と笑顔でご挨拶いただきました。

・料理は、大変美味しくいただきました。ワインセットのコース料理でしたが、少しの量の一品一品を大変タイミング良い間隔で出していただき、結構長い時間をかけていただきましたが、待たされている間隔より、次の料理が楽しみと思えて、全体の食事時間が短く感じられました。好みの中国酒もワインの替わりに気軽に織り込んでいただきました。

・食事中に中国のお茶の話を会話していましたら、その種類のお茶を出していただきました。ちゃんと聞き耳たてているのですね。給仕係の方の「お客様のことが気になって仕方無いサービス産業の適格条件」が伝わりました。

・どこにいてもお客様の所在の情報が共有され、タイミング良く「お客様の気持ちを良くする」行動を自主的にすることが社員に推奨されていることを感じ取れました。私がフィットネスセンターから部屋に帰ってきた頃合いに桧垣さんから館内電話をいただきました。

・フィットネスセンターに脱水機が設置されていることに感心しました。水着などを脱水できます。

・フィットネスセンターの帰りしなには名前を名乗らせずに、預かり物を差し出していただきました。

・アロマ・マッサージは、大変に気持ちのよいもので、これはザ・リッツ・カールトン大阪の「売り」にふさわしいものです。是非、お試しあれ。事前の予約が必要です。

・「かしこまりました」、「・・・させていただいて宜しいでしょうか?」という基本的な言葉づかいが社員の皆さんに定着していました。

<結論>
部屋の清掃が行き届いているとか、設備が申し分無いなど、あらかじめ期待していましたベーシックなところは、省かせていただきました。いずれにしても、お客様に「また、利用したい」と思わせるために社員の皆さんが、組織の総力を挙げていることが随所に感じとれました。ザ・リッツ・カールトン大阪のMystique(奥義)の、企業理念と社員のやりがいと情報共有の仕組みの関連性が少し見えてきました。茨城の皆さんの「ミスティーク・ツアー」では、さらに多くのミスティークを感じ取っていただき、なおかつ深堀りいただければ幸いです。